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カスタマー視点とアナリティクスでSEOはこう変わる

こんにちは、ナイルのデジタルマーケティング戦略顧問に就任した清水 誠です。私の顧問としての取り組みは、専門性を生かしたアドバイスに留まらず、「データとカスタマー視点でビジネスを変えていきたい!」という想いと、「SEOを進化させてビジネスに貢献したい!」というナイル側の想いへの共感に基づいています。今回はその経緯や内容、予定についてご紹介します。

旧来のSEOの課題

デジタルのビジネスには23年間、制作から編集、開発、サポート、マーケティング、分析まで幅広く携わってきましたが、以下のような課題を感じていたため、SEOに対してはあまり積極的ではありませんでした。

  • 棚ぼた的な無料集客効果への安易で過大な期待と依存
  • 他のマーケティング施策との連携不足
  • 一人ひとりの訪問者に合わせた接客の欠如
  • 順位や流入、コンバージョンといった安直で短期的な指標による施策の迷走

Googleやデジタルマーケティングの進化に伴い、「コンテンツがキング」「訪問のインテントが大事」「マイクロモーメント」「検索体験の最適化」とSEOも進化してきたようですが、まだまだ旧来のSEOのみに止まっていることが多いように見受けられます。

とはいえ、批判をしたりべき論を語っていても何も変わりません。ナイルが持つSEOの知見・経験と、私が提唱・推進するコンセプトダイアグラム&カスタマーアナリティクスを掛け合わせることによって、SEOをきっかけとした顧客中心でかつ成果が出るデジタルマーケティングの実現を支援できる体制の強化ができれば、業界にとってインパクトがあるのではないか、と考えて今回の顧問就任に至りました。

検索前後のストーリーを図解で整理・共有する

「検索」という行為は顧客にとっては生活やデジタル体験における一部(瞬間)でしかありません。「どのような意識や期待の変化がきっかけとなってキーワードによる検索という行為に至ったのか」「その検索によって情報に触れた結果、どのような心理状態になったのか?」といった検索前後のコンテクストまで視点を広げて顧客一人ひとりを理解する必要があります。

単に用語の意味を知りたいだけなら、説明文章を読んで満足してサイトを去ることでしょう。課題解決の方法を探しているけれども一部のメジャーなアプローチしか知らない場合は、検索結果のコンテンツを読んで新たなアプローチを発見し、自社の課題を再発見することもあります。たまたま自社が提供するサービスや商品がその解決の役に立つ場合は、それを提示すると成約につながるかもしれません。その提示がまだ時期尚早の場合は、社名やサービス名を覚えておき、半年後に本格的な検討を開始した際に自社のサービスが候補に入るかもしれません。

どのような状態の訪問者にどのタイミングでどのようなコミュニケーションをすることが訪問者にとっても企業にとってもベストなのか、判断した上で適切なチャネルで適切な内容のコミュニケーションをしていく必要があります。

…と正論を主張するのは簡単ですし、「そんなことわかっている」「当たり前なので参考にならない」という方も多いと思います。現実的で実践しやすいアドバイスとして、コミュニケーションのあり方を図解で整理することをオススメします。

コンセプトダイアグラム

単に行動の変化を時系列でつなげるのではなく、企業が戦略に基づいてマーケティングによって狙う顧客の心理の変化を明確にしていくのがポイントです。ユーザー視点に立ち過ぎると、企業が伝えるべきメッセージや行うべき施策の洗い出しが難しくなり、その効果をデータで表現・検証することが難しくなってしまいます。

そのため、コンセプトダイアグラムはUX(ユーザーエクスペリエンス)ではなく、マーケティングの方法論として位置付けられます。描く図はユーザーの実情ではありません。あくまで企業が望む顧客の変化と、それに対して企業はどうコミュニケーションすべきか、というコミュニケーションの戦略マップなのです。

図解には以下のようなメリットがあります。

  • 自分の考えを整理できる(実はわかったつもりでわかっていなかったことも自覚できる)
  • 描きながら議論すると脱線しにくく、理解が深まる
  • 他人に見せながら説明しやすい
  • 抽象的なアイデアを後ですぐ思い出せる

このような図解の方法論を「コンセプトダイアグラム」として体系化しています。

参考書籍:コンセプトダイアグラムでわかる [清水式]ビジュアルWeb解析

類似手法に「カスタマージャーニーマップ」がありますが、ユーザーとビジネスのバランスを重視し、コミュニケーション施策の洗い出しと位置づけ整理、データ活用につなげることを目的としている点が大きく異なります

図解後はデータで検証を

コンセプトダイアグラムでは、企業が望む顧客のゴール状態に到達するまでの過程を縦と横の軸を使って表現します。「獲得」「売上」「単価」といった企業視点ではなく、「こだわりの強さ」「危機意識」「自己理解」といった顧客視点の心理的な要因(結果ではない)を設定します。

ゴール到達につながる要因を分解すると、到達までの過程(シナリオ)を二次元で表現できるようになります。下だけに移動することもあれば、右だけに進むこともあります。途中で分岐することもあります。つまり、顧客の心理・態度変容のパターン化が可能になります。

コンセプトダイアグラムバリエーション

そして、このような軸があるからこそ、起こすべき変化のデータ化や、訪問者の状態の特定、さらには、それらのデータに基づいたコミュニケーション設計や、実行、評価、オートメーションが可能になります。このようなデジタルマーケティングにおけるデータ活用のフレームワーク「カスタマーアナリティクス」も体系化を進めています。

SEOはシステム要件、その後の顧客体験が重要

上記のような顧客視点の図解とデータ活用によって、顧客と企業のコミュニケーションを点ではなく線と面で捉えられるようになります。顧客と企業の接点の一つである検索サイトは、どの段階のどのような人が何を目的として利用するのか?SEOによって誘導すべき訪問者のコンテクストが明確になるので、人気キーワードを掛け合わせてトラフィックを稼ぐという短期的な施策に力を入れたものの成果につながらない、といった状況を避けることができます。

また、どのような意識・状態の人にどのタイミングで何をどう伝えるべきなのか?というコミュニケーション戦略を明確にしておけば、訪問後のサイト内の体験も最適化が可能になります。検索経由の訪問者の意図をページ内やサイト内の動きから推定し、ページ内のコンテンツを動的に切り替えることも可能です。メールやソーシャルによってつながりを維持できた場合は、後日の適切なタイミングで適切な内容のメッセージを個別送信することも可能でしょう。ターゲティングや接客、オートメーションのツールは既に、安価でシンプルなものから大規模なものまで幅広く利用可能です。

検索エンジン相手の最適化という意味でのSEOはシステム的なMUST要件でしかなく、それは当然クリアした上で、訪問者一人ひとりに向き合った体験やコミュニケーションを実現するためのマーケティングやコンテンツ施策、データ活用、社内の合意形成や体制構築を進めていく必要があります。

SEO会社はトランスフォーメーションが必要

(ホワイト系の)SEO会社は長期的な取り組みができ、かつコンテンツを重視しているという点で、コンセプトダイアグラムやカスタマーアナリティクスと親和性が高いのではないか、と最近思うようになりました。

ナイルがの従来からの強みであるSEOにコンセプトダイアグラムとカスタマーアナリティクスを掛け合わせることで、クライアント企業のゴール達成につながる顧客体験の設計と構築、その実現に向けた総合的な支援ができる体制を強化したい。その結果としてより多くの事例や人材を創出し、企業理念に根付いた価値のある商品やサービスを提供できる企業が日本でも増えることを支援していきたい、というのが私の願いであり、今回の顧問就任にあたってナイルと共感した価値観でもあります。

参考:ナイルの考え方と取り組みが分かる記事

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)

ナイルからのお知らせ:Webアナリスト仲間募集!

今回、清水氏がデジタルマーケティング戦略顧問に就任した背景や、今行っている取り組みについて執筆してもらいました。上述したとおり、今Webアナリストチームでは、清水氏やSEOコンサルタントと一緒にディスカッションしながら、カスタマーアナリティクスの考え方をサービスに落とし込んだり、Tableauを用いた分析レポートを作成したりと、コンサルティングチームの分析力を上げていくことに日々挑戦しています。

また、普段のコンサルティングにおいても、SEOの分析に限らず、アクセス解析やユーザー調査、ヒートマップ分析などを用いたユーザビリティ改善、CVR改善などを行っています。データから仮説を立て施策立案するのが好きな方、様々なWebサイトのデータをみて視野を広げたい方、新しい分析手法確立に挑戦したい方、分析力を活かしてアナリストチームを一緒に作っていきたい方などは是非、こちらをご覧下さい

カスタマー視点とアナリティクスでSEOはこう変わるナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【SEO×UX】UX最優先がベストなマーケティングとは限らない、他 (Web担当者Forum掲載)

画像引用:UX最優先がベストなマーケティングとは限らない/SEO土居氏×UX枌谷氏(前編) | Web担当者Forum

はじめに

こんにちは、ナイルでSEOマネージャーをやっている渡邉です。公開から少し時間は経ってしまいましたが、先日弊社役員の土居と、弊社UX戦略顧問であり株式会社ベイジ代表の枌谷氏による「SEO×UX」の対談が、3回に渡ってWeb担当者Forumに掲載されました。

「SEOではユーザーにとって役立つコンテンツを作っていかないといけない」という考え方が当たり前のものとなったものの「じゃあ実際ユーザーにとって役立つコンテンツってどうやって作ればいいの?」とお悩みの方や、今後スマートフォンを主要(Primary)な評価とするモバイルファーストインデックスが今後導入されることで「スマホ優先のSEOって何をどこまで対応すればいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

今回の3段に渡る対談では、

  • 第1弾:SEOとUXの関係をどう捉えるか
  • 第2弾:リニューアルの際にSEOやUXで失敗しないためには
  • 第3弾:Web担当者に求められる知識や行動とは

といったテーマを掲げ、これからのSEOやWebサイト運用のあるべき取り組みについてそれぞれお話しておりますので、ぜひ上記のようなことでお悩みの方には読んで頂きたいです。

第1弾:UX最優先がベストなマーケティングとは限らない/SEO土居氏×UX枌谷氏(前編)

▼記事本文

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/07/11/26175

▼記事見出し

  • SEOの「検索体験」もUXのひとつ
  • 「ベストなUX = ベストなマーケティング手法」ではない
  • UXのトレンドは「表面的なデザインから構造としてのデザインへ」
  • SEOのトレンドは「モバイル」

この記事ではSEOにおける「検索体験」を考える上でもUXの考え方が欠かせないものではあるが、ベストなUXを突き詰めてユーザーサイドに偏り過ぎることが必ずしも企業のマーケティング活動においてベストな選択というわけではないということ、またそれぞれのトレンドとして「UX=表面的なデザインではなく構造的なデザインへ」、「SEOにおいてはモバイルを無視することはできない」ということについて語っています。

第2弾:なぜSEO、UXを考えないとサイトリニューアルは失敗するのか?/SEO土居氏×UX枌谷氏(中編)

▼記事本文

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/07/13/26126

▼記事見出し

  • まだまだ見た目で判断する会社が多い
  • 検索意図に応えられなければ顧客との接点は生まれない
  • お客様の「やりたい」から本来の目的を導き出す
  • 手段が目的になっているケースも多い
  • SEOは小手先のことをやっても変わらない
  • マーケティングの基本は誰も教えてくれない

こちらの記事では、SEOやWeb制作でクライアント企業様から日々相談を頂く立場として、実際によくある問い合わせの中でもまだまだ見た目の情報で判断して上手く行っていないケースが多いことや、クライアント様の成果を出すために小手先の手法論ではなく、本来クライアント様が求めているゴールから逆算してその実現のために依頼される立場としてどういった考えをもっているのかについて語っています。

第3弾:UX、SEO、Webも良い発注先を見つけるには、業界の仲間を作れ!/土居氏×枌谷氏(後編)

▼記事本文

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2017/07/18/26127

▼記事見出し

  • Web担当者はイベントに足を運ぼう
  • イベントに参加して慣れてきたら、懇親会に参加する
  • インプットして、アウトプットを繰り返すことで使える知識となる
  • お客様には「本業」のビジネスに専念していただきたいが、丸投げされては困る
  • 土居氏からWeb担当者に「SEO」に関するアドバイス
  • 枌谷氏からWeb担当者に「UX」と「Web制作」に関するアドバイス

最後の記事では、Web担当者が正しい取り組みを学んだり、信頼できるパートナーを探す際にイベントや勉強会、SNSをどのように活用するのが良いのかといった情報のキャッチアップの仕方やコミュニケーションの取り方、依頼される立場として「依頼主であるお客様にもって頂きたい考えや姿勢」についてお話しております。

まとめ:これからのSEOの取り組みとは

以上、3弾に渡ってナイルとベイジの考えるSEOやWebサイト制作の取り組みについての対談した記事の紹介でした。これらの記事が今後Webサイトを運営していく上でのヒントや、取り組みを改めるきっかけとなるとうれしいです。

▼参照

もっと詳しいナイルのSEOの考え方や取り組みについて知りたい方はこちらの記事を読んで見て下さい。

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

終わりに:マーケター、ディレクター募集!

ナイルではこれまで培ってきたSEOの技術力と、コンテンツの企画/編集力を活かした企業のWebサイト支援を行っております。クライアント様からのご相談内容は「SEO」や「コンテンツマーケティング」などが入り口となることが多いですが、実際にお取り組みを進めると、クライアント様の抱えている悩みはSEOやコンテンツマーケティングの施策の云々ではなく、ビジネス自体をどうやって大きくしていくのか、ユーザーにどうやって価値を届けるのかといったより根幹にあるケースとても多いです。

そういったクライアント様の課題を解決するには、SEOやWebの手法論に留まらない幅広いマーケティングの視点や、実際にプロジェクトを回せるディレクション能力が必要になってきます。そういった知識やご経験を活かしてみたい方、ナイルの考え方や取り組みに共感して下さった方、本質的なWebマーケティングに取り組んで行きたい方など、より良い事業を一緒に作っていって下さる方を募集しておりますので、ぜひこちらの求人をご覧下さい。

【SEO×UX】UX最優先がベストなマーケティングとは限らない、他 (Web担当者Forum掲載)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)

はじめに

こんにちは、ナイル株式会社でWebアナリストをやっている伊佐敷と申します。普段はWeb解析やユーザー調査、それらに基づくCVR改善などのコンサルティング業務を行っています。

以前当ブログの”SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感“という記事にて、弊社渡邉よりこれからのSEOの取り組み方についてナイルの考え方を書かせていただきました。ざっくり要約すると、SEOを単なる「検索ニーズのあるキーワードに対応するコンテンツをいっぱい作って集客増加を狙う」施策と捉えるのではなく、「検索する顧客の体験そのものを最適化する」施策と捉えるべきというお話です。

ではその「検索顧客の体験」をどのように見える化し、改善していけば良いのでしょうか?今回はそれを実現するために、「カスタマーアナリティクス」とよばれる分析改善手法の考え方を応用して、SEOに取り入れる方法をご紹介します。

  • SEOに取り組んでいるが、いまいち成果実感を得られない方
  • コンバージョンや検索流入を指標にしているが本当にそれでいいのかお悩みの方
  • 「SEO大事だとわかっているけど社内の理解や協力を得るのが大変」と悩んでいる方

自社サイトのSEOやアクセス解析・サイト改善・マーケティングに携わっていて、上記のようなお悩みをお持ちの方々にとっては1つのヒントとなるのではないかと思います。

背景:SEOの変遷と顧客の検索体験最適化の重要性

かつてSEOといえば「特定キーワードの順位を向上させる技」として、自作自演リンクによるスパム的手法が広く行われ、そこには「顧客体験」の概念はあまり含まれていませんでした。しかしそういった外部リンク施策に対する検索エンジンからの取締まりが厳しくなる中で、「ユーザーの役に立つコンテンツが大事」という流れが強くなり、ユーザー目線でSEOを考えることの重要性が高まってきました。

更にはRankBrainの導入を含む検索エンジンアルゴリズムの精度向上により、「SEOとは(顧客の)検索体験の最適化」であると語られることも増えてきています。実際に、滞在時間などのユーザー体験指標が検索順位と相関しているという研究も行われています。

参考:SEO、楽しいですか? 実データに見るSEOとUXの関係性と対策 (Web担当者Forum )

一方実態として、「顧客の検索体験の最適化」を明確に意識してSEOに取り組んでいる例は少ないのではないでしょうか。SEOはあくまで検索ニーズの高いキーワードを狙って行う集客施策と捉え、その後のことはCVR改善(CRO)などとして別のものと考えている場合が多いのではないかと思います。

「顧客体験の改善」を目指すカスタマーアナリティクス

「顧客体験の改善」がビジネス成果向上に不可欠であることは想像いただけるかと思いますし、SEOの文脈でもそれが重要になってきているのは前述した通りです。ただしそれが一般に浸透しきっていない1つの理由として、顧客体験の定量化が難しいという点が挙げられるのではないかと思います。それを実現するための1つの分析手法が「カスタマーアナリティクス」です。

カスタマーアナリティクスとは?

カスタマーアナリティクスは絶対的な定義がある言葉ではありませんが、ここではナイルの考える定義を述べます。

まず「アナリティクス」は直訳すると「分析論」であり、ナイルでは「何らかのデータを分析を通じ、ビジネス改善の方向性を探る」取り組みを指す言葉として使っています。そして「カスタマー」は「顧客」を表す言葉です。ここで敢えて「ユーザー(利用者)」ではなく「カスタマー(顧客)」という言葉を使っているのは、「単にWebサイト利用中の人のみではなく、オンライン・オフライン問わず『顧客になり得る人の一連の体験』を分析対象とする」という意味合いがあります。

すなわち、カスタマーアナリティクスは「顧客になり得る人の一連の体験を対象とした分析を行い、顧客体験の改善、およびそれによるビジネス成果の向上を目指す取り組み」と言えます。

カスタマーアナリティクスの考え方をSEOに応用する

このカスタマーアナリティクスの考え方はWebマーケティングの文脈に限らず幅広く使える手法ですが、ナイルではSEOを考える上でもこの手法を取り入れるようにしています。前述したように、SEOにおいて目指すべき「(顧客の)検索体験の最適化」との相性が良いと言えることが1つの理由です。

具体的には大きく2つのメリットがあると考えています。

メリット①:検索エンジンから集客したユーザーをビジネス成果(コンバージョン)に繋げやすくなる

カスタマーアナリティクスでは、ユーザー(未来の顧客・カスタマー)がどのような行動・心理変容を辿っていくかを数値化して表現します。それによりサイト内のボトルネックが可視化され、ユーザーを誘導するためのコンテンツ改善やUI改善といった施策立案とその効果検証がスムーズになります。

メリット②:ユーザーのインサイトが見える様になり、キーワード選びや検索エンジンに評価されるコンテンツ作りのヒントとなる

ユーザーの体験を可視化しないままSEOのためのコンテンツを作成しようとすると、単に検索ボリュームの大きいキーワードに対する表面的な回答を用意することに終始しがちになります。

一方カスタマーアナリティクスの考え方によりユーザー体験が可視化されていると、ユーザーが本当に求める体験が見えやすくなり、単にキーワード単位で考えていたときには見えなかったコンテンツやキーワードの方向性が見えるようになってくるときがあります。

その結果、豊かなユーザー体験を伴う独自コンテンツの作成につながり、検索エンジンからの評価が向上することがあり得ます。(※他にも、「ユーザー体験の改善そのものが検索エンジンの評価に直接影響する」という説もありますが、これについてはまだ確証が得られていない部分がありますので、仮説にとどめておきます。)

具体的なやり方(コンセプトダイアグラム作成)

では、どのようにカスタマーアナリティクスを進めていけばいいのでしょうか。ナイルではまず「コンセプトダイアグラム」とよばれる図を作ることから始めています。ここで言うコンセプトダイアグラムは、カスタマーが最終的にゴールを達成するまでの行動・体験を図示化したものです。

転職エージェントサイトのコンセプトダイアグラムの一例

概念としては「カスタマージャーニー」に近いものですが、「カスタマーの行動ステップを数値指標に落とし込むことを前提としている」 「2軸を用い、2次元の図として表現している」ことが主な違い・特長であるとここでは定義します。

このカスタマー行動の各ステップに対応する施策やコンテンツ、キーワードなどを想定し、更にそれぞれに対応する計測データ指標を定義して分析に活用します。

転職エージェントのコンセプトダイアグラムの一部にコンテンツをプロットした図

このコンセプトダイアグラムを作成しデータ測定に落とし込むことで

  • カスタマーの行動・心理が網羅的に見えてくる
  • カスタマーの体験を改善させるための施策が見えてくる
  • 施策の効果やサイトの課題がデータとして見えてくる

といった効果が得られます。

コンセプトダイアグラムの作成方法

それでは、具体的なコンセプトダイアグラムの作成方法を説明していきます。ぜひご自身のサイトについて考えながら読んでいただけますと幸いです。

  1. ゴール・スタートを決める
  2. 二軸を決める
  3. カスタマーの行動ステップを図示化する
  4. 各ステップに対応するコンテンツ・施策をマッピングする
  5. 対応するコンテンツ・施策に対応するデータ計測指標を定義する

①ゴール・スタートを決める

まずゴールを決めましょう。カスタマーがどのような状態になっていれば理想であるかを定義するつもりで決めると良いです。サービス理念をヒントにするのも良いでしょう。Web上のコンバージョンにとらわれずに、Web以外の要素も含めて考えるのが望ましいです。

(例:転職エージェントのサイトの場合)「転職を成功させ、幸せなキャリアをスタートする」など

次いでターゲットユーザーの初期状態をベースにスタートを設定しましょう。

(例:転職エージェントのサイトの場合)「転職を考え初めたがまだイメージがわかず何をすればいいかもわからない」など

②二軸を決める

コンセプトダイアグラムの特徴の1つである二軸を決定します。スタートからゴールに向かうまでの動きを、独立した二つの軸で表現してみましょう。

(例)

・気持ちの高ぶり×知識の習得
・信頼感×モチベーション
・ハマり度×継続度 etc…

転職エージェントサイトなら「転職イメージ度×自力思考or他力思考」など。

スタート・ゴールと二軸を定義したら、それを下図のように図に反映させましょう。

スタート&ゴール・二軸を反映させた図

③カスタマーの行動ステップを図示化する

続いて、カスタマーの行動・心理変容をステップとして図に書き込んでいきます。下図のようなイメージです。

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図示するときのポイントは下記です。

・ユーザーの行動・気持ちベースの言葉で書く
・細かな画面遷移等にしない
・フローは5~8つくらいでまとめる

どうしても細かなページ遷移などで書いてしまいがちなのですが、そういった細かなくくりよりは、大きく捉えてステップを作成した方が全体感をつかみやすく、データ分析にも活かしやすい形となります。

⑤各ステップに対応するコンテンツ・施策をマッピングする

次いで、各ステップに対応するコンテンツ・施策をマッピングしていきます。カスタマーのステップ遷移を引き起こすきっかけとなるコンテンツや機能、マーケティング施策などのアクションを載せていきましょう。SEO観点の場合は、検索キーワードをマッピングしていくとより良いでしょう。

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⑥対応するコンテンツ・施策に対応するデータ計測指標を定義する

コンテンツ・施策をマッピングしたら、最後にデータ計測定義を行います。コンセプトダイアグラムが単なる概略図ではなく、カスタマーアナリティクスに繋がるものとするために重要な作業です。それぞれのステップに該当するカスタマーはどんな行動をするか、どんな行動をしてほしいかを想像し、データ測定定義を定めます。

 

イベントトラッキングなどアナリティクスツールの機能を使いこなせる人は、カスタマーの行動を詳細に想像して細かな計測定義(例えば「特定のコンテンツ群をみたあとに◯◯ページに遷移して3分閲覧し、特定のボタンをクリック…」など)を行ってみても良いでしょう。ただしそこまで凝らなくても「特定コンテンツの閲覧(読了)」などをシンプルに定義していくだけでも最初は良いでしょう。

コンセプトダイアグラムにデータ取得定義をプロットした図

コンセプトダイアグラム作成時のポイント

  • 一人で考えるのではなく、数人でワークショップを行い、アイディアを出し合いながら作成するのがおすすめです。実際のカスタマーの声などを参考にできると更に良いです。
  • 行動ステップにはWeb上の細かいページ遷移などではなく、カスタマーの行動・心理変容を言葉で表現しましょう
  • 本来のカスタマーアナリティクスにおけるコンセプトダイアグラムは、オンライン・オフライン関係なく顧客の長期的な体験を図示しますが、SEOやサイト改善の文脈においては、コンセプトダイアグラムの範囲をややWeb周りに絞って作成すると使いやすいものができます。(ただし、Webにとらわれない大局的なコンセプトダイアグラムも最初に作り、そこから範囲を絞っていくことをおすすめします。)
  • SEOに目的を寄せるのであれば、各ステップに対して想定される検索キーワードや集客のためのコンテンツなどを主にマッピングしていくのが良いでしょう。

上記の流れでコンセプトダイアグラムを作成します。

最初から一人でよくできたものを作るのは難しいので、チームで何度も試行錯誤しながら作成することをおすすめします。かと言って完璧を求めすぎず、作成することに意義があると考えましょう。

良いコンセプトダイアグラムができていると施策やコンテンツのアイディア、現在の顧客体験の課題などが少しずつ見えてくる感覚があるはずです。この時点でも作成の価値はありますが、カスタマーアナリティクスにおけるコンセプトダイアグラムの真価は、データ分析につなげることで発揮されます。

記事の都合上、データ設定方法と分析改善への活かし方は別途記事にまとめる予定です。まずはコンセプトダイアグラムを作成し、顧客体験の可視化をしてみることをおすすめします。

まとめ

今回は顧客体験を分析・改善するための手法「カスタマーアナリティクス」およびその具体的な実践法である「コンセプトダイアグラム」について紹介しました。

私たちが考えるこれからのSEOは、顧客体験とビジネス成果両方の最適化を狙うべきものであり、その為にカスタマーアナリティクスの取り組みは相性が良いものと考えています。こういった考え方を部分的にでも取り入れていくことが望まれるでしょう。

最後に:Webアナリスト仲間募集!

今回はカスタマーアナリティクスの考え方を用いたSEOのお話をしましたが、普段僕たちWebアナリストはSEOの分析に限らず、アクセス解析やユーザー調査、ヒートマップ分析などを用いたユーザビリティ改善、CVR改善などを行っています。

また通常の分析改善業務の他にも、デジタルマーケティング戦略顧問である清水誠氏とディスカッションしながらカスタマーアナリティクスの考え方をメンバーにインストールしてサービスに落とし込んだり、Tableauを用いた分析レポートを作成したりと、コンサルティングチームの分析力を上げていくことに日々挑戦しています。

データから仮説を立て施策立案するのが好きな方、様々なWebサイトのデータをみて視野を広げたい方、新しい分析手法確立に挑戦したい方、分析力を活かしてアナリストチームを一緒に作っていきたい方などは是非、こちらをご覧下さい。

ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【SEO事例】ミラーサイト(フィッシングサイト)リンクのSEOへの悪影響

定期的にブログ投稿している平塚です。ペンギンアップデートがコアアルゴリズムに組み込まれもう半年以上経ちましたね。

ペイドリンクなどの人工リンクに対する取り締まりが日々厳しくなっていることは周知の事実かと思われますが、そんなご時世に逆行して、ここ最近『急な順位下落が発生したため原因を調査した所、ミラーサイト(フィッシングサイト・模倣サイト)からのリンクによるものだった』という事例がいくつかありました。

今回は注意喚起も込めて、そういったミラーサイトからのリンクがSEOへ及ぼす悪影響について解説したいと思います。(※名称として明確な定義はないので今回は便宜上以下、ミラーサイトと呼びます。)

 

  • 過去にペナルティを受けた経験があり外部リンクに敏感な方
  • ECなどフィッシングサイトの被害を受けやすいサイトを運営している方
  • 日々勝手に外部リンクが増えていくため制御しきれていない方

といった方は、是非参考にして頂けると嬉しいです。

 

何があったのか?順位下落事例と要因

ミラーサイトからのリンク(攻撃)を受けたことにより、リンクが付いていた期間順位が大幅に下落するということがありました。そういったリンクを否認したり、勝手に何らかの形で外れたりすると、順位が回復し始める傾向にあったため、それらのリンクによる順位下落の可能性が高いことがわかります。

ミラーサイトから攻撃を受けたA様の事例

約2ヶ月間の間フィッシング系のサイトから連続的にリンクをされた結果、順位が大幅に下落しました。このクライアント様サイトのケースでは、弊社でネガティブなリンクを否認したこと、一部のリンクが時間が経ったら勝手に消えたことなどにより、徐々に順位が回復しました。

A社様の順位下落の事例

弊社SEOダッシュボードツールのrefractを使用(refractスコアとは、各キーワードの順位に応じて割り振られた得点の合計数値)

※守秘義務の関係上数値と日付をぼかしています。

ミラーサイトとは

ミラーサイト※は『フィッシングサイト』『偽サイト』『模倣サイト』など呼び方は様々あり、主に目的としてはログイン情報、カード番号などの個人情報の取得とされています。(ちなみに今回被害を受けたクライアント様サイトに関しては、憶測の域を出ませんがネガティブSEO的な別の意図があるのではないかと思われました。)

 

特に被害に遭うサイトはECサイトであることが多い印象です。弊社のクライアント様運営サイトも大半がECサイトでした。余談ですが楽天市場も継続的な課題となっているらしく、日々取り締まりに取り組んでいるようです。

参考:「楽天を装ったWEBサイト」一覧(2017年6月12日 更新)

 

※ちなみにミラーサイトの明確な定義はWikipediaによると

ミラーサイトとは、元となるウェブサイトの全部、または一部分と同一の内容を持つウェブサイトのことである。サーバにかかる負荷を分散する目的で作られることが多く、元のウェブサイトとは異なるドメイン名を持つ場合もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ミラーサイト

なので、ミラーサイトの使用用途はスパムに限った話ではありません。

今回被リンクから多く検出されたミラーサイトの例

大抵の場合、一目見ればすぐにわかります。自社のサイトを模倣しつつページの上部と下部にリンクが機械的に設置されている(参考画像赤枠部分)ページであることが多かったです。

ミラーサイトの一例

(※この画像は実際のフィッシングサイトではなく、このブログ用に私が作成したものです。)

その他にも、上下のリンクが存在せずにまったく同じ内容のページもいくつか見られました。

ミラーサイトが与える悪影響について

事例で上げたとおり、ミラーサイトからの外部リンクが順位にネガティブな影響を与える可能性は十分にあると考えています。

 

こういった意図せずネガティブに働く外部リンクに対してGoogleは対応を進めています。例えば昨年ロールアウトされたペンギンアップデート4.0は、特定のサイトの評価を下げる目的でわざとペナルティになりそうな人工リンクを貼る「ネガティブSEO」に対応する処理をしてあると言われています。不適当(スパム・低品質)なリンクを検出した際は、無効化(無視)・もしくはリンクの価値を下げる事が可能になったということです。

関連記事: 【ペンギンアップデート4.0実施】今見直しておきたい。SEOにおける『良い被リンク』『悪い被リンク』の見分け方

 

ただし、実際に前述したような事例が起きていることからも、Googleはこういったネガティブ影響を与える外部リンクについて完璧に対処できているとは言えない状況にあると思われます。

 

このようなページは低品質だからそもそもインデックスされていない≒リンクとして悪影響を及ぼさないのでは?とも考えられますが、実際にインデックスされているケースもまま見られるため注意が必要です。

これらのページ自体への対処方法

ミラーサイト自体への対処方法は下記の5点が考えられます。※機械的に作られたページで運営元が不明なため、運営元に通報などは難しいかと思われます)

外部リンクの否認申請

このようなミラーサイトをGoogle サーチコンソールを用いて外部リンクリストを取得し精査。Googleのリンク否認ツールを用いて否認申請を行う方法です。

参考:リンク否認ツールの使い方・注意点・使用事例などまとめ

Googleにフィッシング攻撃の報告

こういったサイトをフィッシングサイトとして報告する方法です。一つ一つ申請を行わなければならないこと、Googleに申請してから対応までタイムラグがあることなど懸念点はあります。

参考:フィッシング攻撃への対策と報告 – Google 検索 ヘルプ
参考:フィッシング詐欺の報告

リスティングの場合は不適切な広告の通報

フィッシング目的でこういったサイトを作成している場合、リスティング出稿で集客していることがあります。そういった場合はAdWordsに申請するようにしましょう。

参考:AdWords 広告についてのご意見

Googleの著作権侵害(DMCA)の報告

著作権侵害としてDMCA申請を行う方法です。こちらも一つ一つ申請を行わなければいけないので手間がかかります。

参考:DMCAとは
参考:著作権侵害による削除

自社サイトのHTMLを取得してくるような怪しいBotをIPレベルでブロックする

情報セキュリティ対策の文脈になりますが、こういったミラーサイトは連続的に様々なドメインで作成されることが多いためイタチごっこになりがちです。

Botの精査と仕組み化が難しいですが、IPレベルでHTMLを取得してミラーサイトを生成させるようなBotをブロックするようにするのも一つの手かと思われます。

参考;How do I take down an unauthorized mirror / copy of my website ? – Google プロダクト フォーラム

 

…今回の事例の場合、順位下落が起きるほど大量に様々なドメインのミラーサイトからのリンクを受けるので、前述のような著作権侵害の報告やフィッシング攻撃の報告を一つ一つやっていてもキリがない事が多いです。よって今回は一旦ドメインごと否認申請を出す形で対処しています。

最後に

激しい順位下落が発生し、ミラーサイトからの大量リンクがその要因となっている可能性が高いと判断されたクライアント様のサイトがここ最近複数あったため、今回事例として紹介させていただきました。

日々検索エンジンはスパム含む低品質リンクに対して取り締まりを厳しくしていますが、検索エンジンも完璧ではありません。こういったリンクによって自分に否がなくとも自社のサイトの順位が下落することは可能性として決してゼロではないので、定期的に外部リンクのチェックを行うことをおすすめします。

【SEO事例】ミラーサイト(フィッシングサイト)リンクのSEOへの悪影響ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

こんにちは、ナイルのWebコンサルティング事業部でSEOのマネージャーをやっている渡邉です。最近のSEOのあるべき論として「SEO=ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」という流れがあるとおもいます。その考え方自体は良いとして、じゃあ実際の取り組みはどうなの?となった時にお客様の取り組みを聞いているとそうなっていないケースも多いように感じます。

そこで今回は、

  • 「結局SEOコンサル会社の提案ってどこも同じだよね」と感じている方
  • 「オウンドメディア立ち上げたり、SEO色々取り組んだけど思うようにいかない」と悩んでいる方
  • 「SEO大事だとわかっているけど社内の理解や協力を得るのが大変」と悩んでいる方

に向けて、ナイルの考える「これからのSEOの取り組み方」についてお話させて頂きます。

前提:外部リンク ⇒ コンテンツ大量生産 ⇒ ユーザーに役立つコンテンツを作るSEO時代の流れ

そもそも「ユーザーにとって役立つコンテンツを作ることがSEOである」という流れが当たり前になってきた経緯を軽くお話しておきます。

SEOの時代変化

2012年に初めてペンギンアップデート*1が導入されて以来、外部リンク施策による特定キーワードの上位表示狙いのSEOに対するリンクが大きくなり、Googleがそういった外部リンク施策を行うサイトの取り締まりを強化していくなかで、「リンクではなくコンテンツが大事!」という流れが強くなってきました。

その流れに加えてクラウドソーシングの台頭も重なったことで、外部リンクではなくコンテンツをたくさんつくってGoogleから評価を高めようというふうになってきたのか2013年~2014年くらい、キュレーションやオウンドメディアという言葉がSEOを目的として頻繁に使われるようになったのが2015年くらいでしょうか。そういった流れの中で2016年にWELQ問題*2が起き、それ以降は「コンテンツを量産してGoogleの評価を高めることではなく、ユーザーにとって役立つコンテンツを創っていくことが大事」という考え方が世間一般の当たり前になってきたのではないでしょうか。(もちろんそれ以前、昔からユーザーをみてコンテンツを丁寧に作ってきた方々も沢山いると思いますが、ここでは業界のざっくりの変化としてお話してます。)

参考)
*1ペンギンアップデートとは
*2 医療情報に関わるメディアは「覚悟」を – 問われる検索結果の信頼性(朽木誠一郎)

 WELQの問題で改めて考える、信頼できるネットの医療情報とは? 朽木誠一郎さんに聞く

「ユーザーに役立つコンテンツを作る=SEO」に対する違和感

「Googleの評価を高めることではなく、ユーザーにとって役立つコンテンツを作っていこう」という考え方自体は正しいものですが、実際SEOの取り組みは本当にそうなっているのかというと、必ずしもそうなっていないのではないかと思います。

よくあるSEOコンテンツ作り

よくあるSEOの取り組みとして、

  • ユーザーに役立つコンテンツを作ろう
  • ユーザーに役立つということは検索ニーズがある
  • 検索ニーズがあるということは、キーワードの検索ボリュームがある
  • 検索ボリュームのあるキーワードを獲得できるコンテンツを作ろう

こんな感じの流れになってしまっていないでしょうか。

つまり、結局「SEO=検索ボリュームのあるキーワードに対応したコンテンツをいっぱい作ること」の手法論に陥ってしまっているケースが圧倒的に多いということです。この取り組み方でもたしかにユーザーのインテント(検索意図)はたしかにある程度加味されたものになるかもしれませんが、本当にそれだけでいいのでしょうか。

「キーワード・コンテンツベースのSEO施策」⇒「検索ユーザーベースのSEO戦略」への切替が必要

SEOのゴールを「検索流入経由のコンバージョンを増やす」こと、そのための直近の成果を「検索ユーザーの流入数を増やす」とした場合に、「いかに検索ボリュームのあるキーワードの上位表示をして、検索流入を増やすのか」を考えるのは必然の流れになるでしょう。

SEOにおけるカスタマージャーニーの限界

SEOのカスタマージャーニー

上記を考えるにあたり、AISASやAIDMAなどのマーケティング理論を用いて簡単なカスタマージャーニーマップを作成して、各フェーズにおいて検索されうるキーワードを考えることも多いのではないでしょうか。ただし、こういったカスタマージャーニーはこういう動きをユーザーにしてほしい」という企業都合の視点になりやすく、抽象化されて普遍的になってしまうため、実際のユーザーのニーズや行動を再現しきれているかというとそうでもありません。

SEOにおけるファネル理論の限界

SEOのファネル理論

また、「コンバージョンを増やす」というSEOのゴールを達成するために、ファネルを用いてゴールから逆算して確率的に考えている方も多いのではないでしょうか。ファネル理論自体は大まかな集客~コンバージョンまでの割合を知る上では有用ですが、これに基づいてSEOに取り組んでしまうと、「コンバージョンするのは全体の◯%だから、とにかく入り口となるユーザーの集客を増やしていくのが大事」となって、間口を広げようと検索ボリュームのあるキーワードに対応したコンテンツをひたすら作っていくという手法論に陥ってしまいがちです。

コンテンツごとの役割定義が必要

上記のカスタマージャーニーから洗い出したキーワード方針やファネル理論に基づく間口を広げていこうというSEOの手法論に基づくと「検索ボリュームのないキーワードを作る必要がない」ということになりますが、実際はそんなことはありません。

単純にSEOで集客に繋がるコンテンツばかりを作るのではなく、実際のユーザーのニーズやサイト流入後の行動も踏まえて、それぞれのコンテンツの役割を定義していく必要があります。

コンテンツの役割分類

  • 集客は出来るが、接客は出来ないコンテンツ
  • 接客は出来るが、集客には繋がらないコンテンツ
  • 集客も接客も出来るハイブリッドなコンテンツ

(コンテンツの役割定義について話し出すと長くなりそうなので、別の機会にお話しようと思います。)

上述してきたように、「検索ボリュームのあるキーワードに対応するコンテンツを作ること」を前提として考えるのではなく、実際の検索ユーザーのニーズや行動を踏まえてコンテンツの役割を定義し、そこから集客につながるキーワードを取りに行くべきなのか、現状流入しているユーザーの悩みを解消する術を教える接客コンテンツを作り込むべきなのかを考えていくべきです。(※留意点:カスタマージャーニーマップやファネル理論は弊社でも用いるので、この考え方自体を否定するつもりはありませんし、考えを体系的に整理する、社内の共通認識を作るのには有用だと考えています。)

参考) 検索ボリュームがないキーワードでSEOを行う必要があるのかという話

コンセプトダイアグラムの考え方を用いた検索ユーザー行動とキーワード選定

前述したように、これからのSEOの考え方として「キーワード・コンテンツベースのSEO施策」から「検索ユーザーベースのSEO戦略」への転換が必要になってきます。では、実際にどうやってそれを行っていけばいいのでしょうか。

ナイルでは、弊社のデジタルマーケティング戦略顧問でもある清水氏が提唱する「コンセプトダイアグラム」*3を用いて考えるケースが多いです。

SEOのコンセプトダイアグラム
  • ユーザーの実際の行動をSTEPごとに分類してマッピングする
  • 各STEPにおけるユーザーの理解を深める、態度を変容させるためのコンテンツがある
  • 各STEPに応じたコンテンツの定義がある:①集客、②接客、③集客×接客
  • 各STEPにいるユーザーをどうやって集めて、どうやって育て行くのかという考え方が必要になる
  • それぞれの役割に応じたコンテンツと、そこで獲得しうるキーワードを逆算していく

上記のようにコンセプトダイアグラムを用いると、キーワードの検索ボリュームがあるか/ないかではなく、◯◯なユーザーが検索するのか/しないのかという観点でキーワードを考える*4ことが出来ます。キーワードの検索ボリュームが有り無しはその後の話です。

参考)

*3 コンセプトダイアグラムとは:企業が目指す顧客の態度・心理変容のステップと施策を図解したコミュニケーション戦略マップ。企業理念や戦略を踏まえた上で必要となる施策を洗い出して位置付けを明確化し、各ステップの到達を数値化することで、データに基づくプランニングや最適化が可能になります。
アクセス解析新手法「コンセプトダイアグラム」とは? サイトの全体像を可視化して知るべき指標を知る【レポート】

*4 留意事項:SEOにおけるコンセプトダイアグラムの活用は、アルバイト求人や水漏れ修理など検討期間の短い商材や消費財などのコモディティ化した商材では効果を発揮しづらく、転職エージェントやBtoBのソリューション商材などの検討期間が長い商材の方が現時点では相性が良いように思います。

最後に:今後のSEOは成果指標の見直しも必要になる

冒頭のSEOの潮流変化に見てきたように、今は単純にキーワードの上位表示ではなく、検索ユーザーのインテント(検索意図)に応えることのできる「検索ユーザーにとって役立つコンテンツを作る」ことが必要な時代です。この考え方自体はいいものですが、実際の取り組みがただ集客フェーズだけになってしまうのではなく、流入後の接客フェーズにおいてもいかにしてユーザーの悩みを解決していくのか、そのなかで自社サービスの強みや特長を訴求していくのかも併せて考えないと片手落ちになってしまいます。(SEOが「検索エンジン最適化」から「検索体験最適化」に変わっていっているとも言えますね。)

SEOの成果指標

つまりは、「検索ユーザーの流入数を増やす」という入り口と、「自然検索流入経由のコンバージョンを増やす」という出口ばかりを追っていてもダメですし、実際にそこばかりを成果として見られて社内で上手くSEOの取り組みの意義や必要性を共通認識として持てずに困っているという方も多いかと思います。

今後は入り口と出口だけではなく、「検索流入できたユーザーのSTEPが進んだのか」という中間指標をおき、検索ユーザー単位でナーチャリング(育成)していくという考え方をしていくことで、SEOの取り組みの成果実感も持ちやすく、社内の理解や協力も得られやすくなるのではないでしょうか。(コンセプトダイアグラムにおけるSTEPの作り方、中間指標の作り方はまた別の記事でお話させていただきます。)

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性

こんにちは、Webコンサルティング事業部の藤沢です。今回はBtoBビジネスマーケティングにおけるSEOについて書いていこうと思います。BtoBビジネスに従事されているかたの中には、

  • SEOにどのような効果あるのかが分からない
  • どのようにSEOに取り組んでいけば良いかがわからない

このような考えを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?弊社のクライアントのご担当者のなかにも上記のような理由から、いままでSEOに取り組んでこなかったという方も少なからずいらっしゃいます。

BtoBビジネスといっても広義な言葉であり、企業によってビジネスモデルも異なりますので、一括りには言えませんが、私はほとんどのケースの場合、SEOはインバウンド獲得に有効な手段になると思っています。また、BtoBビジネスを行っている企業のサイトを見ていると、SEOを取り入れることでインバウンド件数を増加させ、法人営業の活発化につながりそうなサイトがまだまだ多いなぁと思うところもあります。

そこで今回はBtoBビジネスにおけるSEOの重要性に触れつつ、ポイントを解説していきます。

前提

今回は、ある程度高単価で競合性のあるサービス・製品(課題解決のためのソリューションやシステムなど)を取り扱っていて、契約のために法人営業担当者がコンペに参加し、一連の提案や商材説明を経て、契約に至るようなモデルのBtoB企業様向けの記事内容になっています。

注)競合性がほとんどなかったり、法人営業担当による提案が必要なく成約につながるようなモデルの場合は、今回の記事に書いてある内容の限りではありませんので予めご了承ください。

BtoBビジネスにおけるSEOの重要性

まずはBtoBビジネスにおいてなぜSEOが有効な手段になるのかについて1つずつ説明していきます。

1. BtoB企業こそWebサイトに力を入れていくべき理由

BtoBビジネスにおいて、顧客がサービスや製品を導入検討するうえで、最も情報源として活用しているのが企業のWebサイトであることをご存知でしょうか?

 

以下は「BtoB顧客が情報源としているメディアの内訳」と「BtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度」を示すグラフです。

BtoB顧客が情報源として活用しているメディア内訳とBtoBサイトとBtoCサイトの売上貢献度 参考:トライベック・ブランド戦略研究所 – BtoBサイト調査 2016


顧客は「企業のWebサイト」を最も情報源として活用しており、BtoCサイトと比べてみても売上貢献度が約3倍ほど高く出ています。会社概要やIR情報が充実しているけど製品情報や導入事例、活用例などのコンテンツが疎かになっているBtoB企業サイトもまだまだ多く見受けられますが、BtoB企業こそWebサイトの充実に力を入れていくべきという事がこの調査結果から言えるのではないでしょうか。

2. 情報収集段階の顧客にアプローチすることがインバウンド獲得の第一歩

次に紹介するのは、BtoBビジネスにおける「顧客の購買プロセス」と「企業担当者の行動」です。

BtoBビジネスにおける顧客の購買プロセスと企業担当者の行動


このような流れが一般的なサービス導入のための購買プロセスと企業担当者の行動として考えられます。

企業側では経営課題を認識したのち「購買担当者」「意思決定者」「サービス利用者」が組織的にステップを踏んで製品・サービスの導入に向けて動きます。仮に情報収集段階の顧客にWeb上で接触することができなければ、すなわち比較検討の土台に乗ることすら出来ない可能性があります。

そのため、顧客が欲っしている情報は何か?どのような情報を届けるべきか?を予め検討し、Webサイトに掲載するコンテンツの定義や、SEOのキーワード戦略に落とし込んで見込み客に情報を届けること、そのためにSEOを活用することがインバウンド獲得の第一歩となると言えます。

 

参考:情報収集段階の検索クエリについての補足

情報収集段階の顧客は、実際にどのような解決策が自社にとってベストなのかが明確になっていないケースがあります。例えば営業の売上低迷が続くA社が解決策として導入したのが「営業への社員研修」だったとします。企業の経営課題は営業の売上低迷であり、購買担当者は営業効率を上げるための方法をまず模索しなければならないため「営業 効率化」などのキーワードで情報収集を始めることが考えられます。

そこから自社の課題と照らし合わせ、課題解決に最も適した手段として「社員研修」を候補にあげ、事例や料金などの情報をもとに各社の比較検討をしていきます。

以下は情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例です。

情報収集段階の顧客ニーズに対応するキーワード例と対応コンテンツ例

 

つまり、サービスを提供する企業側としては「こういう商品名や手法名で上位表示したい」といった目標をもってSEOに取り組んだとしても、見込み顧客がそもそもそういったキーワードで検索しなければ意味がありません。BtoBでビジネスを行う場合で特に今までにない新しいサービスだったりすると、そもそもそういった解決策が世の中に認知されていなかったりするため、見込み顧客に繋がりそうな企業担当者が情報収集段階で調べるであろうキーワードをおさえにいくことがSEO上とても重要です。

また、専門的な分野では「〇〇とは」などの言葉の意味を調べる検索クエリが多くなる傾向があるため、そういった見込み顧客が調べそうな用語で、自社サービスの認知に繋がりそうなものの意味解説などをWebサイトでおさえておくことも大切です。

 

3.業者選定は営業担当が訪問する前にほとんど終わっている

BtoBの顧客は、コンペを依頼する業者を選定するにあたって、「ソリューション内容」「コスト」「スペック」などあらゆる検討材料をシビアに評価してコンペ依頼先を選定しますが、この段階ですでに導入先の決定がほとんど終わっているという調査結果があります。

以下は、米企業のコーポレート・エグゼクティブ・ボード社による調査レポートです。


57%—that’s how far the average B2B buyer is through the purchase decision before engaging a supplier sales rep.

和訳:BtoBビジネスにおいて、57%の顧客は営業担当が訪問に行く前に購入を決定している。

12%—that’s how much of your customer’s total mindshare you as a supplier have across the entire B2B purchase path.

和訳:BtoBビジネスにおいて、営業担当が購入に影響を与える割合は12%である。

参考⇒ The Digital Evolution in B2B Marketing

コンペで行う提案内容が最も重要だという認識をお持ちの方も多いかと思いますが、意外にも営業担当のおよぼす影響力は少なく、”57%は営業担当が訪問する前にすでに導入先が決定しているそうです。

このことからもコンペ勝負とは考えずに、情報収集段階の見込み顧客が検討するうえで必要なコンテンツをWebサイト内に十分に用意することを優先的に考えていきましょう。また、それらの情報を検索者に届けるために配慮する=SEOに取り組むことがインバウンド増加ならびに成約件数の増加にも影響をもたらすします。

SEOに取り組むうえでのポイント

BtoB企業サイトでSEOに取り組むうえで重要なポイントとなるのはキーワード選定です。多くの場合、顕在層が検索するメインキーワード(例:「SEO」や「勤怠管理システム」など)での上位表示は、インバウンド獲得、ブランディング、営業活動などに大きく貢献するため、最優先で上位表示を狙っていくべきキーワードになりますが、メインキーワードでの上位表示だけでは不十分とも言えます。

以下は「勤怠管理・給与計算システム」を導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例です。

勤怠管理システム・給与計算システムを導入する可能性のある企業の経営課題と検索するキーワードの一例


例えば、自社の製品が上にあげたような経営課題を解決することができるのであれば、メインキーワード同様に重要なキーワードであるため、率先して上位表示を狙っていくべきです。

メリットは以下のとおりです。

  • 情報収集段階の顧客との接点が生まれる
  • 製品・サービス導入によって課題解決につながることを顧客に伝えられる

BtoB企業サイトにおけるSEOのポイントは、自社の製品やサービスがどのような経営課題を解決できるのかを細かくリストアップしていき、そこからキーワードを考えていくことにあると思います。

キーワードを考えるにあたっては、出来れば、実際に営業担当者や製品を導入してくれたクライアントに当時の経営課題をヒアリングしてみるようにしてみましょう。ツールでは発見することが出来ない法人営業を活発化させるキーワードが見つかることがあります。

また、BtoB顧客が情報収集段階で行う検索のほとんどが、インフォメーショナルクエリであることも十分に理解することが重要です。顕在層が検索するメインキーワードや特定キーワードでの上位表示に固執しがちですが、それだけでは十分な集客にはつながることはありません。自社の顧客となりうるユーザーがどのような検索をしてくるのかをしっかりと見極め、サイト内に網羅的にコンテンツを用意し、検索者に情報を届けられるようにSEO面にも配慮していくことがBtoBビジネスを加速させるためのSEOにおけるポイントではないかと思います。

最後に

今回はBtoBビジネスの前提にたって理解を深める話を中心に展開していきました。BtoBビジネスのWebサイトでSEOに取り組む場合、本当は集客からインバウンド獲得に結びつける方法や集客用コンテンツからインバウンド促進用コンテンツへのリンク導線の設置方法など実践的な内容も色々と言及できますが、意外と長くなってしまったため、また別の機会でお話させていただこうと思います。

BtoBビジネスにおけるコンテンツとSEOの重要性ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【家具ECサイトのSEO事例】内部リンク設計でカテゴリページへの検索流入が1,157%改善

こんにちは、Webコンサルティング事業部の藤沢です。今回は内部リンクの話をしようと思います。

私がクライアントサイトのSEO課題解決のため最も多く提案しているのが内部リンク設計の見直しかもしれません。キーワード戦略にのっとって正しく内部リンク設計をしていけば、ページ本来の評価を得ることができ、そのSEO効果は絶大です。逆にいかに作り込んだWebページでも内部リンク設計をミスってしまっていると検索エンジンから低い評価を受けてしまうことが往々にしてあります。

そこで今回は成功事例を交えながら、改めてSEOにおける内部リンク設計の重要性やポイントについて触れていこうと思います。

事例紹介

まずは実際に私がSEO施策を担当しているECサイトで、内部リンク設計を見直すことで自然検索流入数を大幅に増やすことに成功したクライアント事例を紹介します。

サイト概要

Web上でアンティーク家具を販売しているECサイト。6000点にも及ぶ商品を扱っているほか、家具のレイアウトやおすすめの使用方法を紹介する写真集コンテンツや、家具に関するお役立ち情報を発信するオウンドメディアも展開しています。

クライアントからの要望

サイト内のコンテンツ追加は頑張っているものの、思うようにランキング改善および検索流入の増加に繋がっていかないからSEOで協力してほしい。

 

施策開始前のサイト状況

以下はSEO施策を開始する前のサイト状況・自然検索トラフィック状況・ランキング状況です。

 

施策開始前のサイト状況

サイト課題

1.静的なリンクが設けられていないため、検索エンジンがクロールしずらくなっているページ

⇒小カテゴリページ

 

2.十分に内部リンクを集められていないページ

⇒大カテゴリページ、小カテゴリページ、家具タイプページ、利用シーンページ

 

3.関連ページへの発リンクが出来ていないページ

⇒商品詳細ページ、写真集詳細ページ、コラム詳細ページ

 

 

2015年12月1日~2015年12月31日の自然検索トラフィック

カテゴリページへの自然検索流入が2.23%と非常に少ない状況でした。

 

2015年12月のランキング状況

全1,250キーワードで順位を計測した結果、1位のキーワード数は13個という状況でした。

 

どのようなプランニングをしたか?

キーワード調査の結果、カテゴリページに対応するキーワードに検索ニーズが存在することが分かりましたが、カテゴリページの評価が低かったことでこれらのキーワード帯からの検索流入を集めきれていませんでした。 これがセッションおよび収益を上げきれていないSEO課題の一つと捉え、サイト内部を調査してみたところ、

・カテゴリページへの導線がクロールしにくくなっている

・関連するページからカテゴリページに対して内部リンクを集めきれていない

このようなサイト内部課題が見つかったため、内部リンクの最適化およびリンク設計施策を進めることで、カテゴリページのランキングを改善させ、自然検索トラフィック及び収益の改善を狙っていくことにしました。

 

実施してきた内部リンク設計施策

おもに以下のようにページ単位で内部リンク設計施策を継続的に進めていきました。

 

 

ページ別施策

施策内容

1.静的なリンクが設けてクロールを促進

⇒大カテゴリページ、小カテゴリページ

 

2.関連ページへの発リンクを設置

⇒商品詳細ページ、写真集詳細ページ、コラム詳細ページ

 

また、このほかにも「内部リンク先のURLの調整」「各ページのtitlemeta descriptionh1のキーワード調整」「商品詳細ページのコンテンツ追加」についても同時に着手していきました。

施策を進めてきた結果

内部リンク設計を軸にSEO施策を進めてきた結果、1年間で以下の成果を出すことが出来ました。

 

施策前⇒施策後の自然検索トラフィック推移

全体の自然検索経由でのセッション数は193%改善、カテゴリページへの自然検索経由でのセッション数は1,157改善しました。

 

2015年12月1日~2016年12月31日のカテゴリページへの自然検索トラフィック推移

カテゴリページへの自然検索トラフィックの推移です。施策開始後少しずつセッションが改善していき、2016年8月から9月にかけて大きくセッションを伸ばすことが出来ました。

 

2015年12月1日~2016年12月31日のランキング状況推移

ランキング状況も、1位のキーワード数が93個2位-5位が161個に改善しました。

 

 SEOに取り組むうえで内部リンク設計は非常に重要であることはお分かり頂けたのではないかと思います。

次からはSEOに取り組むうえでの内部リンク設計で抑えるべきポイントについて触れていきます。

内部リンク設計のポイント

内部リンク設計のポイントは「SEO上重要なページに、関連するページから、正しい方法でリンクを集める」ことです。検索エンジンはリンクが多く集まっているページを重要ぺージとして認識しますが、それ以外にもページ同士の関連性やリンク形式も確認し、総合的な評価をしています。

そこで、重要なページに正しく内部リンクを集めるために抑えるべきポイントを以下に書いていきます。

内部リンクの設置場所

まずは内部リンクの設置場所についてです。リンクを設置する場所ごとに考えなければいけないことも変わってきます。それぞれのリンク設置場所では、どのような点を考慮するべきかを見ていきましょう。

グローバルナビゲーション

サイトの全てのページに共通して設置された案内リンクを指します。どのページに訪れたユーザーであってもサイト全体のコンテンツ構成が分かるような構成にするのが望ましいです。

グローバルナビゲーションとは

フッター

グローバルナビゲーション同様、サイトの全てのページ下部に共通して設置された案内リンクを指します。主要コンテンツへの遷移や自社で運営する他サイトへ誘導することを目的としてリンクを設置するのが一般的です。

サイドメニュー

サイト構造やシステムの制約にもよりますが、可能であればページ同士の関連性を示せるようにページ毎に内容をカスタマイズするのが望ましいです。サイドメニューがすべて共通のテンプレートになってしまっている状態ではページ同士の関連性を検索エンジンにうまく伝えられない可能性があります。

 

サイドメニューリンク例:「テーブル」ページ

 

パンくずリスト

パンくずリストはユーザーに対して、サイト内のどの位置に滞在しているのかを視覚的に示してあげるとともに、検索エンジンにサイト構造を示す重要な役割を果たしています。(パンくずリストが複数ある場合には最上段に設置されているものからサイト構造を把握します)また、パンくずリストの構造をきちんと設計することで、下層ページから多くの関連リンクを重要ページに集められることに繋げられることもあるため、SEO戦略に基づく設計が必須です。

 

良いパンくず例、悪いパンくず例

パンくずリストとは

メインコンテンツ内

メインコンテンツ内は検索エンジンがページ内容を把握するうえで最も重要視している場所です。特に商品詳細ページや記事詳細ページといった末端ページからは、関連する一覧ページに発リンクできる絶好のチャンスでもありますので、SEO上重要なページに関連リンクをきちんと返していきましょう。

メインコンテンツ内からのリンク設置例

方法は様々ですが、上の図のように商品概要を表すメインコンテンツ内に関連ページへのリンクを設置する方法などがあります。

 

リンク循環イメージ

パンくずリストやメインコンテンツ内を用いて関連リンクを包括的に設置していきます。

内部リンクの形式

次に内部リンクの形式についてです。Googleの「検索エンジン最適化スターターガイド」にも記載のとおり、出来るだけアンカーテキストを用いてユーザーと検索エンジンにリンク先のページがどんな内容なのかを示すように設定していきましょう。

また、画像でリンクする場合にはalt属性に代替テキストを記述するようにしましょう。

検索エンジンにクロールされにくい場合

重要なコンテンツがクロールされにくい場合には、静的なリンク(<a>タグを用いたリンク)が設置されているかどうかを確認してみましょう。

詳しくは「SEOで本当によく見る”もったいない”内部リンク設計」をご覧ください。

内部リンク設計に適しているタイミングとは

SEOを考慮した内部リンクを設計するのに適しているタイミングはWebサイトのリニューアル時です。

サイト運用フェーズでは、

・システムの制約を受けて十分に変更することができない

・サイト構造を見直さなければ十分な効果が期待できない

ことが多くあるため、やはりサイトリニューアル時にWeb制作会社やシステム会社と十分に連携し、ユーザビリティ、SEOを考慮した内部リンク設計を実装していくことが理想的といえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?一つ一つの項目がどこかで聞いたことのあるような話で、真新しい話は一切なかったかもしれませんが、十分に内部リンク設計が出来ているサイトが意外に少なく勿体ないなと感じたことと、内部リンク設計を見直すことで大きな成果に結びつく可能性があるという点をお伝えしたかったため、事例を交えて改めてご紹介させていただきました。

実際には内部リンクを集めるべきページの決定など、その会社のビジネスモデルや展開しているサービスによって異なってくるため、リンク設計よりもSEO戦略を考えるほうが難しかったり、サイト規模が大きくなればなるほど重要なページ数が増えていくためリンク設計が複雑化するなど、一筋縄じゃいかない場面もありますが、基本概念として「キーワード戦略にのっとって重要なページに関連リンクを集める」という事は変わりません。

もし内部リンク設計に課題があると感じるようであればこの記事を参考に改善にトライしてみてください。

【家具ECサイトのSEO事例】内部リンク設計でカテゴリページへの検索流入が1,157%改善ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

「コンテンツSEO 効果なし」その判断早いかも?注意点と”効果測定”の捉え方

こんにちはナイルの梅田です。今回は普段お客様と接している中でよくある悩みの『効果測定』について触れたいと思います。

昨今、様々な企業が、新規顧客獲得に向け、自社サイトやオウンドメディアを通してコンテンツ配信の取り組みを実践しています。

一時期“コンテンツSEO”という言葉が流行ったように、コンテンツの配信の成果指標を『新規顧客の獲得』に置いたサイトも多く見られました。

しかし、以下のような悩みを持った担当者の方も多いのではないかと思います。

  • KGI・KPIを立てているものの、一面的な数値を見るだけで振り返りを十分に行えておらず、やっている実感がわかない。
  • 「何となく」手応えは感じているが、うまく数値化出来ておらず、社内の理解・協力を得られていない。
  • 集客目的の取り組み一つとっても、本来であれば『最終的な目的は何か』によって、追うべき指標は異なるはずです。例え現場のメンバーが成果を実感していたとしても、最終的な目的に繋がる”意味のある数値”として伝わらなければ社内の理解も得られませんし、同時に、正しい振り返りや次のアクションにも繋がらないでしょう。

    今回はそうした、取り組みを開始してからある程度期間が経過したものの「正しい効果測定の方法がわからない」「本来の成果を見落としているのではないか」などの悩みを持つ方々に向けて、よくある失敗ケースをもとに、どうすれば正しい指標を追えるようになるかをパターン別に解説します。

    今回は“コンテンツSEO”の取り組みを行っているであろう、下記3名のタイプの方にお伝えします。

         ①【集客】を指標としているWeb担当者

         ②【サイト内の回遊率】を指標としているWeb担当者

         ③【問合せ・購入などCV】を指標としているWeb担当者

    ①【集客】を指標としているWeb担当者

    サイトにおけるユーザー行動段階①集客

    集客を主に指標をした場合、下記の指標の改善に焦点を当てていると思います。

    指定したキーワードの順位・オーガニックセッション数・新規訪問率

    よくある悩みと注意点

    ①-1「順位がなかなか上がらない…」

    ▶注意点:計測しているキーワードが適切ではないかも?

    ▶ 対策 : 各コンテンツで評価させたいキーワードを見直しましょう

    これまで獲得出来ていなかったような順位を主な指標としてウォッチしている時に、「そもそも計測しているキーワードが誤っていた」ケースはよく見られます。

    例えば「親戚へのおすすめ出産内祝いの品」に関する記事コンテンツを公開していた場合、「出産内祝い」単体での順位を見ていても、SEOにおける適切な評価を見るという面では不十分でしょう。

    「出産内祝い」単体で検索しているユーザーは、「出産内祝いってそもそも何だ?」という純粋な疑問から「内祝いのマナーを知りたい」「出産内祝いのおすすめ商品を知りたい」など、かなりニーズが広いことが想定されます。よって、「親戚への出産内祝い品」に内容を限定したコンテンツは、網羅性・競合性・ニーズのズレなど様々な関係から、「出産内祝い」単体で順位向上する可能性は低く、「出産内祝い」の順位だけを見ていても正当な評価を下せない恐れが高いです。

    そういった場合は、コンテンツが評価されるであろうキーワードを記事毎に選定し、例えば複数のキーワードで計測して効果を見るなどすることで、検索エンジンからの評価を判断しましょう。

    コンテンツに対するキーワード選定の適切・不適切なケース(出産内祝い)
    まとめ
  • 計測している順位が一向に上がらない場合は、計測しているキーワードが不適切な可能性がある
  • そのコンテンツで評価させたいキーワードを再定義し、順位の定点観測を行うことで効果が見えてくることも

  • 【補足】「計測しているキーワードは適切なはずだけど上がらない…」という方へ

    一方で、計測しているキーワードに対してのアンサー・ニーズがズレていることや、そもそもtitle要素に含まれておらず検索エンジンが認識出来ていないことが原因で順位が向上しないケースも存在します。前者に関しては、狙いたいキーワードのアンサーとなるよう、他に上位表示されている記事を参考にしたり、ユーザーの求めている情報を推察することで記事をリライトしてみることもおすすめします。後者に関しては、title要素に狙いたいキーワードを挿入するなど、SEOの基本事項を抑えることで効果がすぐに見えるかもしれません。

    参考:内部SEO対策のためのチェックリスト

    ①-2 「順位も流入も上がらないし、SEOに全く影響なかった…」

    ▶注意点:そう判断するには早計で、“間接的な効果”を見落としているかも?

    ▶ 対策 :オーガニックからの直接の流入だけでなく、リファラルのトラフィックや、被リンク獲得の目線での効果検証も考慮してみましょう

    コンテンツ制作・公開における直接的な流入が想定していたよりも少ないものの、“間接的”な効果を得られており、それを見落としているケースはよくあります。

    見落としてはいけない間接的な効果としては、コンテンツがまとめサイトに載ることで外部サイトからのリファラルの流入を獲得出来ていたり、外部サイトから自然な文脈でのリンクが設置されていることなどが挙げられます。特に後者に関しては、すぐには効果として見えにくいものの、長期的なスパンで見ればドメイン全体でのSEOにおける評価向上につながっているため、直接的な流入が期待していたよりなかったからといって取り組みをやめることに関しては注意が必要です。

    コンテンツのAhrefsにおける被リンク調査状況

    ※SEO分析ツール『Ahrefs』におけるSite explorerの使用画面

    まとめ
  • コンテンツ自体で直接流入や順位を得られなくとも、取り組みの中で外部からの自然リンクや、リファラルからの流入を獲得出来ている可能性あり
  • 流入・順位といった指標だけで取り組みを判断するのではなく、総合的に判断することも重要

  • ①-3 「全然効果が見えてこない」

    ▶注意点:判断するに当たって、期間が短すぎるかも?

    ▶ 対策 :SEOで直接効果が見られるのは半年以上かかるケースも多いことを理解しておきましょう。

    これまでどういった運用が行われたドメインでコンテンツを配信していくかにも依存しますが、検索結果における順位向上・直接流入の向上は、半年以上様子を見て初めて成果が出るケースも多いです。①-2とも重複しますが、SEOでの効果は長い目、かつ複数の視点で見ることで、本来の効果が導き出せることが往々にしてあるため、早々に見切りをつけることは適切に効果を見れていない場合があります。

    参考:図解で分かる”コンテンツSEO” : コンテンツ配信→リンク蓄積→流入増のサイクルを作る

    上の記事では“コンテンツSEO”の流入増加のイメージを記載しているので併せてご確認ください。

    ②【サイト内の回遊率】を指標としているWeb担当者

    サイトにおけるユーザー行動段階②回遊

    ECサイトを運営されている方が商品ページへの遷移率や、本体の比較ポータルサイトへの遷移率をウォッチしている場合、制作したコンテンツのオーガニック流入において、下記の指標に重点を置いていると思います。

    滞在時間・PV/セッション・想定ページへの遷移率

    よくある悩みと注意点

    ②-1 「直帰率も高いし、滞在時間も短い。SEOからの流入はサイトの回遊に貢献出来ていないかな…」

    ▶注意点:滞在時間と直帰率だけでなく、指標を変えるだけで効果が見えるかも?

    ▶ 対策 :コンテンツごとに見たい指標を割り当て、個別最適な計測手段で効果を検証しましょう

    「オーガニックで流入を獲得出来たのは良いものの、数値的には滞在時間も短いままだし、直帰率も高い」といったケースはよく見られますが、見る指標を変えるだけで正しい効果が見えてくることも多々あります。

    そもそも作成しているコンテンツが「用語集」や「FAQ」などであれば、訪れるユーザーの特性上直帰率が高いのも当然でしょう。その場合は、回遊はせずとも、例えばサイト認知しているかどうかを指標として変更し、読了率という指標で最下部への遷移率を見ることで、コンテンツの満足度という観点での効果も検証出来るかもしれません。

    参照:読了率を測るには?

    一方で記事系コンテンツや、お悩み系コンテンツで、明確に「このページに遷移させたい」というのが固まっていれば、遷移させたいページへの導線にイベントトラッキングを設定することで、より厳密に遷移率を把握することが出来、詳細な効果検証が可能となります。

    参照:Googleアナリティクス イベントトラッキング設定再入門

    一律に成果指標を設定することも一つではありますが、コンテンツタイプごとに異なった指標を設定することで、どういったタイプが本来の目的に最も適うかを検証し、改善するのも一つの手段です。

    まとめ
  • 直帰率や滞在時間だけでは”回遊性”などをジャッジするには不十分かもしれません
  • コンテンツごとに何を成果として見るかを検討し、グループ毎に最適なデータ収集を

  • ②-2 「見てほしいページにユーザーが遷移しない…」

    ▶注意点:狙っているキーワード、ひいてはターゲット層が誤っているかも?

    ▶ 対策 :狙うキーワード・ひいてはユーザーの設定を改めるのも一つの手です

    狙っていたキーワードの順位・流入も獲得しているし、②-1のように遷移を数値化して取得しているものの、遷移率が悪いケースもあるでしょう。その場合はそもそも狙っていたキーワード、またそれを検索するユーザーのニーズが、遷移させたいページと大きくかけ離れている可能性はないでしょうか。

    例えば老人ホーム・介護施設の比較ポータルサイトを運営しているケースの場合は、施設利用者を集客したい場合がほとんどでしょう。それにも関わらず、下記のように老人ホームの働き手側が求めるキーワードを集めても、おそらく求めているページへの遷移率の向上は実現しないことが予想されます。

    老人ホーム系キーワードにおける注意点

    手当たり次第に関連するキーワードや、検索ボリュームの高いキーワードを狙うのではなく、検索するユーザー像を明確にし、またその人が検索するであろうキーワードに絞ってコンテンツを展開させることが重要となります。

    まとめ
  • 狙っているキーワードの裏にある検索ニーズが本来求めていたものとズレている可能性も
  • 集客・回遊させたいユーザーを明確にし、そこからキーワード・コンテンツを逆算しましょう
  • ③【問合せ・購入などCV】を指標としているWeb担当者

    サイトにおけるユーザー行動段階③CV

    ECサイトにおける商品の購入や、サービスサイトにおける問合せを成果指標としている場合、下記の項目に重点を置いていると思います。

    CVR・費用対効果

    よくある悩みと注意点

    ③-1 「オーガニック流入は来ているんだけど、全然CVに寄与していない…」

    ▶注意点:オーガニック流入からの直接のCV数しか見れていないかも?

    ▶ 対策 :ユーザー行動におけるCVへの遷移を測ることで、コンテンツの「正しい売上への貢献度」を見ましょう

    コンテンツマーケティングや、SEOを取り組むにあたって、「ではどれだけ売上に貢献したか?」という問いはよくある悩みです。こうした場合、GoogleAnalyticsで流入ページ群を見て、そこからのCV数を見て判断しているケースがありますが、「その後リマーケティング広告でCVしたユーザー」や、「何度も再訪して、最終的にTOPからCVしたユーザー」など本来CVに貢献したユーザーまでカウント出来ていない恐れがあります。

    そういった場合は、ユーザーの行動を計測することで、記事に訪れたユーザーの最終的なCVへの貢献度を見ることが出来ます。

    現状ご利用のツールを活用し、検証したいデータを取り出すことで、コンテンツの正しい効果検証を行いましょう。

    CVへの貢献度はGoogleアナリティクスの機能を用いて分析可能
    まとめ
  • オーガニック流入からの直接のCVR・CV数の把握だけでは、コンテンツの効果を判断するのに不十分な可能性が高い
  • ツールを活用し、ユーザー行動を分析することで正しい効果を見極めましょう

  • ③-2 「サイト全体の流入・PVも増えたけど、売上が増えない…」

    ▶注意点:購入・問合せへの中間地点をCVポイントとして設置したほうが良いかも?

    ▶ 対策 :CVポイントを変更・追加することを検討する

    コンテンツ制作・公開の運用体制も整え、サイト全体の流入・PVも増えたものの、投資した費用に対して思いの外売上が伸びないといったケースもあるでしょう。そうした場合、②-2と近いのですが、ユーザー像が購入や、問合せと「距離が遠すぎる」ことが原因であることが多くあります。

    例えば、「名刺管理」ツールを販売している企業が、仮に「売上管理」で多くのトラフィックを獲得していたとします。ユーザーにとって売上管理の悩みはあるものの、そこから「名刺管理」へとソリューションが直結しないケースがほとんどでしょう。

    そうした流入をなるべく取りこぼさないよう工夫する場合、記事の内容や、導線の工夫でユーザーをCVに近づける施策も選択肢としてはありますが、購入や問合せへの中間CVポイントを設けることも効果的な施策です。

    例えば、ホワイトペーパーのダウンロードによる、顧客リストの獲得などがわかりやすい例として挙げられます。

    SEO HACKSにおける中間CVポイントのご紹介

    オーガニックからの流入の還元を、問合せ・購入だけでなく、顧客リストの獲得に置き換えることで、見えてくる成果・ユーザーの行動も変わり、獲得した顧客リストの活用次第では次の施策も考えられるでしょう。

    まとめ
  • そもそもCVのポイントとコンテンツとがかなりの「距離」があるケースが存在する
  • 中間CVとして、ホワイトペーパーやメルマガ登録、電話相談などを設置することで最終的なCVへとたぐり寄せる施策も検討してみる
  • 総括:本来の価値・成果を意識して、次のアクションにつなげましょう

    SEOで見るべきは順位や自然検索流入セッション数だけではなく、売上への還元率や、ブランディングの寄与も当然のように見るべきであると私たちは考えます。

    その辺りを大切にしたいと考えつつも、ついつい順位や流入ばかり追ってしまい、SEOでの指標の立て方や、キーワードマッピング、効果検証において不安な方々もいるでしょう。その場合は記事中にも何度か記載しましたが、改めて求めているユーザー像を明確にし、喚起したい行動をもとにKPIや成果指標の設定をすることで本来追いたい価値は何かを再認識することを強くオススメします。

    「コンテンツSEO 効果なし」その判断早いかも?注意点と”効果測定”の捉え方ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

    サービスサイトのSEOを成功させるための「4つの心得」

    こんにちは、Webコンサルティング事業部でコンサルタントをしている平塚です。最近はMFIや日本語アップデートの件が世間では賑わってますね。そんな世間の波には乗らず、今回はサービスサイトをテーマにお話します。

    自社のサービスサイトやブランドサイトを運営している方の中には、SEOでの集客が不可欠と考えている方もいるでしょう。弊社にお問い合わせをくださるお客様の中にはサービスサイトのSEOについてのご相談も多々ありますが、「前提として知っておいてほしい」ことをご契約前にお伝えしています。

    今回は、サービスサイトのSEOを行う・外部に依頼する上で良くある『つまづき』を防ぐために知って欲しい「心得」を、弊社のサービスサイトであるSEO HACKSを例に交えて解説します。

     

    サービスサイトとは?

    本題に入る前に、前提として今回テーマとするサービスサイトは以下のようなサイトを想定しています。

    SEO HACKSのTOPページ

    ※弊社で事例紹介させていただいているクライアント様のサイトです。詳しくはこちらをどうぞ

    今回お話するサービスサイトとして想定しているのは、「企業などが提供する、Web上で自社商品やサービスの購入・問い合わせを行なえるWebサイト」のことです。

    例えば弊社のSEO HACKSはコンサルティングサービスの導入の問い合わせができるサービスサイトですし、上記のライオン様のブランドサイトも自社商品の購入をWeb上で誘導するためのサービスサイトと言えます。(※明確な定義が出来るものではありませんので、今回はかなりざっくりとした分類をしております。)

     

    サービスサイトでよくある集客上の課題感

    サービスサイトを運営されている方々は、このような課題感を抱えていることが多い印象があります。

    • SEOを考慮したサイト設計にしたはずなのに、いまいち検索経由の集客の母数が増えてない
    • 自社サイトよりも、アフィリエイトサイトやECサイトのほうが圧倒的に成果が出ている
    • 上位表示したい「とあるビッグワード」の順位がまったくつかない
    • 潜在的なユーザーが検索するようなキーワードから流入してほしいが、なかなか成果が出ない

    この記事がこれらの課題感に対するなにがしかのヒントになれば嬉しいです。

     

    サービスサイトの特性・役割

    さて、サービスサイトの役割はなんでしょう?サービスサイトの役割は様々なものがあるかもしれませんが、一番重要な役割は「自社サービスの情報を正しくユーザーに伝えること」です。

    サイトによって、ブランドの認知、商品の購入、問い合わせなどゴールポイントは異なってきますが、

    • 企業情報
    • サービス、商品内容
    • 価格や他社商品との違い

    などの情報は最低限掲載しているはずです。だって商品やサービスのことが全然具体的に書かれていないのに、そのサイトで購入しようとは思いませんよね?

    またサービスサイトの役割上、掲載できる情報に限りがあるため、データベースから大量のページを生成する賃貸情報サイトや求人情報サイトのようなポータルサイト、記事を大量に保有するニュースメディアサイトに比べてサイト規模が小さくなる傾向にあります。

     

    参考:ナイル流、SEOの方程式

    ここからの話に大きく関わってきますので、簡単にご説明します。

    seoの方程式

    参考:2015年、確実に成果を出すためのSEOの方程式

    SEOでは、この方程式で言う右辺の絶対値を増大させることにより検索トラフィックを伸ばすということを意識しています。

    右辺の「Web資産の総量(コンテンツ + リンク) 」×「資産価値(リンク × 品質 ÷ コンテンツ)」×「コンテンツの検索需要の総量 」は、SEOの基礎体力であり検索流入量の上限値とも言えます。この数値が増えればSEOで得られる成果の絶対量が増えるということです。

    一方、右辺の「キーワードの最適化(0~100%)」「サイト仕様の最適化(0~100%) 」はあくまでも「SEOにおける基礎体力≒資産」を効率よく検索流入に転換するものであって100%以上大きくすることはできません。

    この方程式で何が言いたいかというと、サービスサイトはコンテンツの絶対数が少ない(≒資産が少ない)傾向にあるため、「キーワードの最適化」「サイト仕様の最適化」によるテコは効きづらいということです。

    長くなりましたがこれらの前提を元に、本題の「サービスサイトのSEOを成功させるための4つの心得」について解説します。

     

    心得1 : 商品名やサービス名が含まれるキーワードを逃さない

    当たり前と思われるかもしれませんが、自社の商品名やブランド名、サービス名等のいわゆる指名検索においては、1位に表示されるようなサイト・コンテンツ設計にすることが望ましいです。

    こういった指名検索はユーザーが自社を利用する意欲の一番高いキーワードにあたりますが、上位に表示されていないだけで、大きな取りこぼしを起こしてしまう恐れがあります。

    例えば健康ドリンクの自社製品名でアフィリエイトサイトやECサイトなどの他のサイトが上位表示されていて、自社サイトは1位表示されていないというのは感覚的にみても喜ばしい状態ではないでしょう。一見当たり前のように思いますが、お問い合わせをしてくる方の中には、ビッグキーワードを重視しすぎていて、自社のサービスや商品名を蔑ろにしてしまっているケースもたまに見受けられます。

     

    指名検索におけるSEO施策

    基本的な情報は網羅させることはもちろんのこと、自社商品のことをどこよりも詳しく、わかりやすく書くことを心がけて下さい。もちろんこれはSEOの文脈で考えずとも、未来の顧客となりうるユーザーに自社商品のことをより知ってもらい、購入してもらうために必要なことです。

    また、サービス名や商品名などの指名検索では、サイトトップや商品ページへユーザーがランディングする可能性が高いため、そこからの導線をしっかりと設計しておくことが大切です。

    SEO HACKSの場合だと「SEO HACKS」や「ナイル SEO」といった指名検索キーワードで、トップページにランディングするため、「私たちの特長」「事例」「サービス」「会社紹介」など、ユーザーの方々がそれぞれ気にするであろうポイントへの導線を確保しています。

    中でも、SEO戦略設計・運用コンサルティングのサービス紹介ページでは「SEOにおける課題感」から「私たちの特長」「クライアント様事例」「サービス内容」、「お出しする資料の例」までお客様の求めている情報は全て網羅的に掲載することを心がけています。

    SEO HACKSのサービス情報

     

    自社サービスサイトにどう活かすのか

    • 指名検索キーワードとランディングページを想定してページやコンテンツ設計を行う
    • ユーザーが気にするであろうポイントについてページの中で言及する
    • ユーザーが他に知りたいであろう情報への導線を確保する

    以前はWebサイトは営業ツールの一つに過ぎなかったため、特に営業力のある会社だと「詳しい内容は営業担当が説明に行くのでまずは問い合わせしてくれ」というスタンスでWebサイトの情報が簡素な場合が多いです。また最近ですとレスポンシブウェブデザインでスマートフォンにあわせて作っているため、かなりシンプルなWebサイトが増えている印象があります。

    単純に上記のようなWebサイトが悪いというわけではなく、今のユーザーはWeb上で情報収集して、比較検討してから問い合わせることが当たり前になっているため、そもそも情報が少なすぎて、または情報はあるけど導線がないためユーザーに見てもらえず、比較検討の土台に乗らないという自体を防ぐことが大切です。SEO云々のためだけではなく、考えてみれば当たり前のことですね。

     

    心得2 : SEOの内部チューニングの効果に過度に期待しない

    titleの調整、内部リンクの追加、細かいHTML上の最適化…など、いわゆるSEOの基本的な要件を満たすことだけで、大きな成果を生むことはありません(もちろんできるだけ満たされた方が良いです)。

    先ほどもお伝えしたとおり、内部チューニングは先ほどの図で言う、サイトの価値を100%正しく検索エンジンに伝えるために行う「サイト仕様の最適化」に当たります。

    SEOの方程式_内部チューニング

    内部チューニングはサイトの価値を100%検索エンジンに伝えることは出来ても、150%、200%の価値を出すようなことはないでしょう。

    コンテンツ量が大きいWebサイトの場合内部チューニングによるテコが効きやすいですが、ページ数(≒コンテンツ量)が少ないWebサイトの場合、内部チューニングによる大きな効果は期待しづらい傾向にあります。

    前述の通り、サービスサイトはその特性上自社の情報がメインとなり、ページ数が少なくなる傾向にあります。なので、競合性の高いビッグキーワードなどで上位表示するためには、内部チューニングだけではなく、上質なコンテンツの追加や被リンクの獲得など継続的な積み重ねが必要です。

    自社サービスサイトにどう活かすのか

    • まずは内部チューニングの対象となるページやコンテンツを増やす
    • ページが少ない分、一つひとつのページのチューニングにこだわる
    • 重要ではないページのチューニングに工数をかけない

    心得3 : 単体ワードやビッグワードでの上位表示だけを目標にしない

    「化粧水」「育毛剤」「虫歯」のような、このユーザーは何を思って検索してきたのか?という検索意図が見えづらい単体キーワードは「虫歯 痛みを抑える方法」のようなキーワードに比べて抽象度が高いため、情報の網羅性やサイトのドメインパワー等が関わってきます。

    サイトの情報を充実しサイトの価値を高めていけば、長期的に見て狙っていくことは可能ですが、それだけを目標にするとなかなか成果が見えず取り組みのしがいも無いでしょう。

    あくまで大目標の一つと決め、長期的に追っていくようにしましょう。

    例えばSEO HACKSは「SEO」という単体かつビッグワードでSEO(検索エンジン最適化)とはというコンテンツが1位に表示※しています。これは主に2つの取組みが功を奏したためです。

    ※2017年2月12日現在

    「SEO」での検索結果

    ※ナレッジグラフでも表示されているため、広告を除いて実質1位と2位に表示されています

    参考:ナレッジグラフとは

    ランクインページの情報の網羅性と量

    このコンテンツはそもそも「SEO」で上位表示するために作成・チューニングされた記事です。そのため、情報の「網羅性」と「量」を意識して作られています。SEOを語る上で必ずついて回る要素を含めることで、抽象度の高い「SEO」というキーワードで評価されやすいコンテンツとなっています。

    また、SEOについて一般的に解説する、どこにでもありそうな普遍的な情報ではなく、ナイルだからこそ言えること、伝えたいことを盛り込んだ、オリジナリティのある読む価値のあるコンテンツにすることを心がけています。

    SEOとはのコンテンツ構成要素

     

    サイト全体の価値(ドメインパワー)

    サービス情報以外のノウハウ情報をコンサルタントが発信することでコンテンツの質と量を担保しています。継続的に情報発信を行うことで被リンクを自然に獲得し、それがサイトの価値となっています。

    もちろんこれは「SEO」で上位表示するための取り組みのためだけに取り組んだわけではありません。SEOを気にかけるようなユーザーはどういった検索をするのか、それに対するアンサーをSEO HACKSに準備することによって、結果的にドメインの価値を高まったことによって「SEO」で上位表示しているといえるでしょう。

     

    まとめますと、もちろん狙いたいキーワードが難易度の高い単体ワードやビッグワードの対策はおこなうとしても、それだけではなくユーザーに自社のサービスがなんたるか、サービス(とその周辺の情報)に対する情報やスタンスを伝えるために懇切丁寧にページを作った結果として、上位表示したといえます。

    なので狙ってすぐにどうにかなるものではなく、本当に上位表示を目指したいのであれば虎視眈々とサイトの価値(≒上質なコンテンツ)を積み上げていく必要があります。

    自社サービスサイトにどう活かすのか

    • 単一ワードやビッグワードで検索するユーザーが期待している「情報の網羅性と量」に応えるコンテンツを用意する
    • ページ単位ではなくサイト全体、ドメイン自体を強くする取り組みを継続的に行う
    • 他では手に入らない、自社独自の見解や価値を提供する

     

    心得4 : 潜在層向けに広くキーワードから流入を得たいのであれば、コンテンツを作り込む

    上述したようにポータルサイトや比較サイトなどの比べると、サービスサイトは保有ページ数や掲載できる情報に限りがあるため、潜在層へ認知をいかに広げていくかということは、特に重要な事です。

    SEOはそういった潜在層に自社サービスを知ってもらうための有効な手段です。いわゆるコンバージョンに近いキーワードやビッグキーワードでは狙えないような潜在層から流入を獲得し、サービスを認知してもらうのであれば、広くキーワードを狙いに行く必要があります。

    SEOのことを知っている方ならご存知かと思いますが、ユーザーの問いかけ(キーワード)に対する答え(コンテンツ)を自社サイトに持っていないと、そのキーワードから流入を得ることは出来ません

    サービスに直接関係ないキーワード、例えば「Google アルゴリズム」のようなニーズが若干離れるキーワードを広くとりにくのであれば、自社のサービス情報だけじゃフォローしきれないパターンがあるはずです。

    SEO HACKSでいえば、Googleのアルゴリズム更新の一つであるベニスアップデートは確かにターゲットユーザーが調べそうなキーワードです。しかし弊社のSEOサービスの情報では拾えません。だから、用語集であったりブログを更新してそういったキーワードを拾いに行くということを行っているわけです。

    ただ自社情報やサービスの情報を掲載するだけではこのような広いキーワードは取れません。

    ※自社サービスの需要が高いキーワード群ではないので、あまり直近の売上貢献になることは少ないです。

    SEO HACKSの順位データ

    自社サービスサイトにどう活かすのか

    • 潜在ユーザーが検索するであろうキーワードまで広く考える
    • キーワードに対応するコンテンツを用意する(用語集、よくある問い合わせ、ノウハウなど)
    • 潜在層向けコンテンツで流入してくるユーザーにすぐのコンバージョンを期待しない

    上記のようなコンテンツを作る際にありがちなのが、検索ボリュームのあるキーワードからひたすらコンテンツを作っていく手法です。もちろんケースによっては成果がでるので必ずしも間違っているやり方ではありませんが、検索ボリュームだけを基準に考えてしまうと、検索ボリュームには表れない顧客になる可能性があるユーザーニーズを見逃してしまうかもしれませんので注意が必要です。

    (※検索ボリュームの考え方についてはこちらの記事がおすすめです)

     

    SEOとは検索エンジンを通したマーケティングの取り組みである

    お伝えした4つの心得はサービスサイトを検索経由の集客を見込んだ運営、設計する際はぜひ意識していただきたいことです。SEOに対して過度に期待することも、消極的に考える必要もありません。長期的にユーザーの求める情報を積み上げていけば、サービスサイトにおいてSEOによる成果を出すことはそう難しいことではないでしょう。

    …余談ですが、SEO不要論は定期的に話題に上がりますね。

    今回解説した内容とも繋がりますが、『SEOとはいわゆる内部対策によって「検索エンジンに評価してもらう」だけのもの』という認識だと、確かにSEOは不要と取られても異論はありません。

    そうではなく、『SEOとは検索エンジンに正しくサイトを理解してもらうことだけではなく、「顧客に対してキーワードレベルでニーズを把握し、それに答えるコンテンツを用意する」ことでサイトの価値を高め、検索結果でより見つかりやすいサイトに構築していくためのマーケティング手法である』という認識を持っていただければ、自ずと今回解説した4つの心得の意味もお分かりになるかと思います。

    自社のサービスサイトが何のために存在していて、どういう人達にどんな情報を提供すればいいのか一度立ち止まって考えてみて、SEOに取り組んでいただければ幸いです。

     

    告知:2月28日にセミナーを実施します

    2月28日に弊社コンサルタントの藤沢が、コンテンツを制作してSEOで成果を出したいWeb担当者様向けのSEOセミナーを行います。

    今回のお話した『心得4:潜在層向けに広くキーワードから流入を得たいのであれば、コンテンツを作り込む』ともつながるお話ですので、ここまで読んでいただいた方の中で、SEOの成果につながるコンテンツ制作についてより深く学びたい方は、ぜひお越し下さい。

    【法人限定】コンテンツを制作してSEOで成果を出したいWeb担当者向け 検索ユーザーを理解したコンテンツ発信で成果に繋げるためのSEOセミナー

    サービスサイトのSEOを成功させるための「4つの心得」ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

    新規サイト公開時・リニューアル時のSEOで注意すべき”つまずき”と対策

    ナイルの梅田です。先日モバイルファーストインデックス(以下、MFIと記載)についての公式発表があり、それを受けてサイトのリニューアルをお考えの方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。

    (MFIについてはこちらをご覧ください:モバイルファーストインデックス(MFI)のGoogle公式情報と、不安な方のための事前準備と対応手順(仮))

    実際にリニューアルが必要になるのかどうかは、MFIが施行されてからその影響度合い次第になるかとは思いますが、いざ大規模なサイトリニューアルをしたり、これから新規サイトを公開するとなった際に絶対に失敗したくないですよね。

    「リニューアルで大きくサイトの仕様を変更するので、検索結果の順位や流入が落ちないか不安」

    「サイトの公開を控えているが、公開に当たって事前に注意しておくべきことはないだろうか」

    「リニューアルしてから何故かオーガニックの流入が減ったが理由がわからない…」

    実際、上記のようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、サイトリリースやリニューアル時に何に気をつけておくべきなのか、過去に問い合わせが多かった事例をピックアップしながらお話します。

    (過去のケースに基づいてご紹介するため、すべてのケースで同様に対応すれば正解になるとは限りませんのでご留意ください。また、中には当たり前に思う施策項目もあるかもしれませんが、敢えて取り上げているのは、実際にそういった失敗ケースが多いからです。)

    ① URL変更が伴うサイトリニューアルで、リダイレクトを誤ってしまったケース

    ②サイト公開後、検索エンジンからクロール・インデックスされなくなってしまうケース

    ③JavaScriptでの実装により、適切にクロール・インデックスされなくなるケース

    ①URL変更が伴うサイトリニューアルで、リダイレクトを誤り自然検索流入が減少してしまったケース

    検索エンジンに対してサイトの評価を引き継がせるために設定する転送設定(リダイレクト)ですが、設定を誤った場合、各ページに対する評価がリニューアル前よりも低下し、自然検索流入を減少する場合があります。

    リニューアルにおけるリダイレクト設定の前提

    検索エンジンは通常URLごとにページを評価しています。

    GoogleはURL毎にページを評価します

    そのため、ドメインやURLの変更を伴うサイトのリニューアルの場合、新旧URLの関係性をリダイレクト設定を通して検索エンジンに示すことが重要です。適切に設定さえすれば、評価が著しく下落することは通常ありません。

    しかし、ページごとに関係性を示さなかった(適切にリダイレクトが設定されなかった)場合は、URLごとに積み重ねていた評価をを適切に引き継ぐことが出来ず、順位下落や流入減少になってしまう場合が多くあります。

    よく見られるリダイレクトの実装”ミス”

    ここでよく見られる、流入が落ちてしまうケースとしては、そもそもリダイレクト設定をしていなかったり、リダイレクトの対応を本来であれば1対1で行うところを、一つのページにまとめて実施してしまうケースです。

    301リダイレクトを一つのページに設定した場合適切に評価を引き継げない場合があります

    実際、『個別ページ同士でのリダイレクト設定はせずに、個別ページからトップページやカテゴリページに一括でリダイレクト設定をしたり、新サイトにない旧サイトの不要なページは工数の関係でリダイレクトしなかったことで、個別ページで獲得していたトラフィックが大幅に減少してしまったケース』などのお問合わせは多々あります。

    どのようにリダイレクト設定すればいいのか

    そうした順位下落を未然に防ぐためにも、301リダイレクトの設定をURL毎に1対1で設定していき、移転先を検索エンジンに適切に伝える必要があります。

    301リダイレクトは対応するURL毎に設定します

    実際にあったケースとしても、先に述べたような複数の個別ページをまとめてリダイレクトしてしまったことで流入減少したサイトが、その後リダイレクトの処理を改めて個別ページ同士に実施した結果、下記のような推移によって自然検索順位とともに流入も徐々に回復したことがあります。

    301リダイレクトを誤って設定した前後の流入数値図

    【ポイント】 URLの変更が伴うリニューアルにおいては、極力1対1でリダイレクト設定を行う

    方法としては、旧サイトのディレクトリをまとめ、各ディレクトリ毎の新規サイトへの対応表を作成するなどのURL毎にリダイレクトを実施することが良いでしょう。(ここまでちゃんと対応表を作っても、特定ページでのリダイレクトが誤ってしまうという場合もあります。)

    301リダイレクトを行う際に活用する新旧URL対応表抜粋

    【補足】なるべくリダイレクトを新旧URLごとに1対1で設定することを推奨していますが、URLが1対1ではないケースも多くの場合あるかと思います。その場合でも、元のページの価値をなくさないためにも、関連するページに対してリダイレクト設定を行うなど、個別に対応を検討するのが良いでしょう。

    ②サイト公開後、検索エンジンからクロール・インデックスされなくなってしまうケース

    検索エンジンは、重複した内容のコンテンツや「低品質」コンテンツを、ユーザーに価値を提供しないコンテンツとして認識して評価を下げたり、検索結果から除外することがあります。

    参考:パンダアップデートとは

    >2013年3月以降は通常のアルゴリズムに統合され、今ではアップデート処理が自動化されています。 >サイト運営者やSEO関係者がパンダ・アップデートによる順位下落に気付く事もまた難しくなってきています。

    今回は大量のデータを扱うサイト(求人や不動産、ECサイトなどのように他サイトとまったく同じ情報を掲載しているサイトや、他からデータを引用しているサイト)で多く見かけるケースで、サイト公開時に検索エンジンから多くのページを低品質コンテンツとして認識されてしまい、クロール・インデックスが伸び悩んだものをご紹介します。

    同じようなページを持つサイトを検索エンジンは評価しない傾向にあります。

    いくつかこういった事例を見てきましたが、傾向としては、サイト公開後数ヶ月以上経過してもオーガニックの順位と流入がほとんど指名検索以外ない状況などがよく見られます。

    どのサイトもサイト構造や内部の技術要件(titlemeta descriptionの設定、内部リンクURLの正規化noindex設定など)はSEO上問題なく、ユーザーにとっても問題なく使いやすいサイトでしたが、全体のページ数に対してインデックス率が圧倒的に少ない問題に直面していました。

    原因としては、サイトが条件ごとの一覧ページを何百万と一度にインデックス対象として公開し、なおかつ重複した情報が多くの一覧ページに存在していたため、データベースから引っ張ってきただけの、同じようなコンテンツ(=低品質コンテンツ)の多いサイトとして「パンダアップデート」の順位下落対象のサイトとなったことが予想されます。

    こうしたサイトのGoogleクローラーのアクセスログやインデックス状況を分析してみると、トップページや個別にコンテンツを作っている記事ページへのクロールはあっても、母数の多い詳細ページや、それらをリストにまとめた一覧ページが全然クロールされてなかったり、反対にインデックス数がそれなりにあるのに重要度の高くないページばかりがインデックスされ、本来評価してほしいページがインデックスされていない、といった事例も見られました。

    【ポイント】 多数のデータを扱うサイトのリニューアルでは、重複コンテンツ・低品質コンテンツとみなされうるページには細心の注意を払う

    特にECや不動産、求人検索サイトなどの大量のデータを扱う大型サイトでは、オリジナルのコンテンツ不足が原因で上の問題が発生することが多々あります。

    テキストコンテンツを一覧ページに挿入するなど、各ページのオリジナル性を高めることが対策として考えられますが、実際はそれほどリソースがない場合がほとんどでしょう。

    そのため、下記のような対策が考えられます。

    ①なるべくSEO上必要のないURLを生成しない

    ②(①が困難な場合)段階的にサイト全体をクロール・インデックスさせる

    対策案①:なるべくSEO上必要のないURLを生成しない

    今回のケースの問題点は、大量に同じような一覧ページが生成されてしまう点にあります。そのため、検索ニーズのあまりないキーワードに対応するページ(例.ニッチすぎるこだわり条件別ページなど)はURLをなるべく生成しないようサイト設計段階から配慮することで、そもそものクロール・インデックス対象を少なくする工夫が重要となります。

    【対策①】検索ニーズのないページに関しては極力インデックスを制御する

    対策案②:(①が困難な場合)段階的にサイト全体をクロール・インデックスさせる

    ①が実現困難な場合、生成された大量のページを過度にクロール・インデックスの対象としないことが重要となりますので、オリジナル情報が多いページからまず公開し、その後段階的にサイト全体を検索エンジンにクロール・インデックスさせるように順次開放していくことが選択肢としては考えられます。

    【対策②】大型サイトにおける段階的インデックス開放手順の図

    【補足】今回の問題に関しては他にも個々の状況に応じた施策が考えられますので、クロール・インデックスに不安のある方は、是非一度ご相談ください。

    参考:重複コンテンツによって生じる問題とその対策

    ③JavaScriptでの実装により、ページが適切にクロール・インデックスされなくなるケース

    以前に比べGoogleは、JavaScriptで実装されたページのコンテンツ内容を理解出来るようになっていると言われていますが、JavaScriptで構築されたリンクやフォーム形式で取得するコンテンツに関して、すべての場合で適切にGoogleが情報を処理できているとは限りません。

    レスポンスの速さやユーザーの使いやすさを重視して、JavaScriptでの絞り込み検索機能の実装や、コンテンツ表示などを実施しているサイトも多いでしょう。

    ただSEOを鑑みた場合、やはり検索エンジンに対して適切にページ内容がクロール・インデックスされるよう配慮しないと、ページ内のコンテンツをクロール・インデックスされず、検索順位が安定しない・もしくは全く向上しないなどのケースがあり、よく注意する必要があります。

    【ポイント】JavaScriptの実装を採用する場合は、リンクとコンテンツに注意して実装する

    ただ、JavaScriptで実装されているサイトでもコンテンツ・内部リンクを適切に検索エンジンにクロール・インデックスさせることは可能です。

    実際、海外ではAjaxを積極的に取り入れつつ、ユーザーの使い勝手やサイト速度と、検索流入を両立させているサイトも多数あります。(AjaxとはWebブラウザに実装されているJavaScriptのHTTP通信機能を使って、非同期通信とインターフェイスの構築を行う技術の総称です。Ajaxに関する解説は今回省略させて頂きますが、要は「必要な情報だけ先に取得することで、いちいちすべてのページ情報の読み込みを待つ必要がなく、かなり早くコンテンツが見られるようになる」技術です。)

    jabong

    例えば、インドの大手ファッションECサイトJABONGでは、Ajaxによる実装を積極的に取り入れ、より良いユーザビリティの実現と検索流入獲得を両立させています。

    まとめ:新規サイト構築やリニューアル時には”つまずき”を予め把握しておくことでリスクを未然に防ぎましょう

    以上、よくあるケースをピックアップし、サイトローンチ・リニューアル時の注意事項と、リスクをまとめました。上のように解決策は個別のケース毎に異なります。良かれと実施した施策が検索エンジンに評価されずに、知らないところでクロール・インデックスの問題などを受けてしまう可能性もありますので、事前につまずきを把握することで自然検索でのトラフィックの安定した獲得を目指しましょう

    ここまでご紹介した事例もあくまでよくあるケースに過ぎないので、それ以外にもでも原因の特定ができずに、流入が伸び悩んでいるケースもあるかと思います。

    もし、今回述べたケースに似ている問題を抱えている方や、またそれ以外にも理由がわからない状況に直面している方などは是非一度ご相談ください。

    最後に:SEOセミナーを開催します。

    2016年12月15日に、弊社コンサルタント、藤沢佑介がセミナーを開催します。

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    新規サイト公開時・リニューアル時のSEOで注意すべき”つまずき”と対策ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。