インハウスSEO支援ツール「Refract」有料版リリース、その使い方と便利機能を解説

 
土居です。すっかりこのサイトから影を潜めていますが元気でやっています。さて、ようやくリリースが出ましたが、2014年夏にβ版を公開し無料開放していたナイルの自社SEOツール「Refract(リフラクト)」ですが、紆余曲折を経ていよいよ有料版がリリースできました。

Refract:https://re-fract.net/lp/

β版公開ののち何をやっていたかというと、月間数千万~1億PV程度のサイトのデータならサクサクさばけるとか、処理量が増えても安定したパフォーマンスが出せるだけのバックグラウンドの整備や細かい機能改修、一部機能の追加や今回の決済機能実装などです。

おかげさまでこの1年半でβ版のアカウントは600を超えるまでになり、その中で「順位観測キーワードの登録上限数を増やして欲しい」とか「今後こういう機能はできないのか」などのご要望やフィードバックも多々頂いておりまして、そうしたご要望により一層お答えするために有料化する次第です。

Refractとは

インハウスSEO支援ツールと書きましたが、RefractはSEOレポートを一元化するツール、言い換えればSEOダッシュボードのようなものです。解析ツールとか分析ツールとか調査ツールとか診断ツールの類ではありません。

ダッシュボードでは、最近2週間のSEO状況の変化がひと目で確認できる

解析ツールとしては例えばGoogleアナリティクス等、無料でも高度なレベルのものがありますし、診断とか調査ツールとしてはサイト内部(HTMLや出現単語の情報など)/外部(被リンク状況やソーシャル分析など)の様々なSEOに関連する要素を調査できるツールが他に存在していますので、そういうものの直接的な代替ツールとしてはおすすめできません。

Refractでは、登録されたキーワード(~10000キーワード)の日次順位データ取得、ランキング分布/推移グラフ生成、競合サイトとの比較、検索トラフィック/参照トラフィックレポート、新しく発見されたリンク一覧、前月/過去期間とのページ毎のトラフィック差分、例えばこんなことが1つのツールでレポートされ、1クリックでそれらをそれらしくまとめたPDFレポート、も生成できます。

20~30枚ほどのPDFレポート。目次や表題なども出力されるため、共有用資料としても使える

Refractは、こうした汎用的なフォーマットで標準化されたレポートによってSEOの全体感を手軽に把握でき、また関係者に共有できる状態が作れるというのが売りで、そうした業務に工数を割いて苦労されている方や、それ以前にどういう視点で何をレポートしていいか良く分からない、といった方に特におすすめのツールなのです。

Refractの使い方と注意点

ここからRefractの使い方やら何やらを解説しますので、利用イメージ掴みながらご覧下さい。

アカウント登録~GA連携やらキーワード登録やら~決済

はじめにお伝えしますが、初期の登録だけ色々やることがあります。

途中、最初からしっかりやろうとすると少し時間かかってしまうため、後から設定できる項目については初期登録時はスキップできるようになっていますので、スキップして頂くことをおすすめします。お手数かけて申し訳ありませんが頑張って初期登録を終えて下さいますようお願いいたします。

また、今のところ無料トライアルなどはなく、最初から決済が必要となりますのでその点もご留意ください。

事前準備と必要な情報

利用にあたって必要な材料は以下です。これらをご用意頂いてから登録されたほうがスムーズです。

  • 必要な方は会社への稟議を通しておく(※)
  • 登録するメールアドレス
  • クレジットカード情報
  • Googleアナリティクス(GAとの連携が必須)
  • していない人は、サイトのコンバージョン設定をしておく(後から設定可)
  • 検索結果で競合するベンチマークのサイトのドメイン(後から設定可)
  • キーワード&キーワードグループのリスト(後から設定可)

※稟議の書き方で困ったらこちらをコピペして下さい

【内容】
SEO業務支援ツール「Refract」導入の件

【導入理由】
SEOに関わる業務を遂行するにあたり、ナイル社提供のSEOツールを導入したい。導入希望理由は、SEOに関わる諸々の集計・管理業務が圧縮されたり、関係者間での情報共有がスムーズに行えるなど業務上のメリットがあるほか、SEOの課題発見や施策の検討にも役立ち、SEO状況の改善に繋がると期待できるため。

 

キーワードとページのグルーピングについて

Refractをより上手に活用して頂くために、キーワード、ページのグルーピング作業を最初にして頂きたいです。

グルーピングする主旨としては、ある程度大きなサイトの場合は単ワードや単ページの細かな調整よりも、テンプレート単位での改修がSEOにおけるメインの施策となりますので、個々のキーワードや個々のURLのデータだけを見て何かをするということはあまりなく、まとまりとして改善をしていくことがほとんどなためです。

ですので、グルーピングの方法としては、基本的にはある程度はテンプレートに沿ったグルーピングを行うのが良いです。

キーワードグループとは

キーワードをその種類ごとにまとめてランキング推移や競合サイトとの露出状況の比較ができる機能で、他ツールにも搭載されているため慣れている方にとっては普通の機能と思います。

例えば、全国の賃貸物件情報を掲載しているサイトでしたら、軸となる「賃貸」などの単語に色々な言葉を組み合わせて探されることが多いので、例えば以下のようなグルーピングが考えられます。

  • 「賃貸」「賃貸マンション」「賃貸アパート」etc. …ビッグキーワードグループ
  • 「賃貸 東京」「賃貸 埼玉」「賃貸 福岡」etc. … 都道府県×賃貸 グループ
  • 「賃貸 港区」「賃貸 杉並区」「賃貸 」etc. … 市区町村×賃貸 グループ
  • 「賃貸 新宿」「賃貸 渋谷」「賃貸 目黒」etc. … 主要駅名×賃貸 グループ
  • 「ペット可 目黒」「ペット可 麻布十番」etc. … ペット可×駅名 グループ
  • 「目黒 賃貸 駅近」「賃貸 阿佐ヶ谷 新築」etc. … 賃貸+2語以上掛けあわせグループ

など、細かく分ければ数十グループの分類が出来ると思いますし既にそのような分類で露出状況を把握されている担当者の方も多いと思います。

何を重要視するかによってどのような分類、どの程度の細分化が必要かは替わりますが、大規模になるほど細かく適切な分類をしたほうが状況が正しくつかめることが多いでしょう。サンプルも多いほうが全体の傾向がつかめます、各グループ毎に数十~登録して頂いたほうが良いです。

逆に小規模サイトではそこまでこだわらず(ブログメディア等では分類自体が難しい場合もあると思いますので)、流入につながりそうなワードを適度な分類で取得すれば問題ないかと思います。

登録自体は、管理画面のキーワード設定>新規キーワード登録>CSVインポートから、CSVでキーワードとキーワードグループを一括登録できます。フォーマットも用意していますのでそちらを落として、A列にキーワードリスト、B列に対応するキーワードグループをズラッと並べて頂ければ良いです。

ページグループとは

Google アナリティクスでいう「コンテンツグループ」の簡易版のような機能で、ディレクトリやURLパターンでページをグルーピングし、グループ毎に集計を行うものです。

例えば当サイト「SEO HACKS」でしたら/case/、/service/、/basic/、/blog/、/seminar/、などのディレクトリ配下でコンテンツを展開しており、こうしたディレクトリ名でのグルーピングはシンプルで分かりやすいと思います。

一方、当社が運営している「Appliv」では、例えば個々のアプリ情報を掲載している末端ページは、

http://app-liv.jp/1033398935/

のように、特定のディレクトリを介さずアプリのIDをベースにしたURLが生成されています。こうした場合ディレクトリ名で直接的な分類が出来ませんので、正規表現を用いてURLをグルーピングしていただくと良いです。

登録してから、レポートがそれらしく出るまでの期間は?

まず、キーワードのランキング状況については、登録した日あるいは翌日より観測を開始しますので、すぐにお使い頂けます。が、推移グラフなどがそれっぽく見えるのは1~2ヶ月くらい溜まってからでしょうか。分かりやすい改善の動きがあると暖色がどんどん増えてきてテンションが上がります。

Google アナリティクスのデータについてもAPIから取得し集計を開始しますが、完全に過去期間分まで取得~取得完了まで数日かかると思います。

ですので、最初に登録をしっかりしていただいた上で、数日は放置して頂いても問題ありません。

どんなレポートがあるの?

冒頭でこんなものが出せますと書きましたが、もう少し具体的に書きます。

ランキング計測周り

まず、ランキング周りでいうと、こんな感じのレポートです。

個々のキーワードの順位推移(自社およびベンチマークするサイト)

まぁこれは普通です。期間を指定してCSVで日毎の推移データも吐き出せます。

ランキングがズラッと並ぶ。CSV吐き出し可能。

全体/グループ毎のランキング分布推移(自社およびベンチマークするサイト)

1~3位 / 4~7位 / 8~10位 / 11位~20位 / 21位~50位 / 51位~ の分類で色分けし、順位分布の割合の推移を示します。色合いが派手ですが、自分のサイトの順位や検索トラフィックに変化があった時にはどこがどう変化したのか結構クリアにわかります。

カラフルな積上棒グラフの推移で変化状況がひと目でわかる

全体/グループ毎のファインダビリティスコア推移

ツール上ではRefractスコアって表現してますが要は順位にポイント付けしてその総和を集計した値です。ファインダビリティスコアなどが一般的でしょうか。競合との相対的な露出度合いの比較や、順位変動があった時にどのサイトがどう変化したかなどが一覧で確認できます。

折れ線グラフで競合と自社サイトの比較がしやすい

Google アナリティクス連携データ

次にGoogleアナリティクス連携データですが、結構便利に出ます。

流入キーワードデータがほとんど取れない今、どのキーワードで流入が取れたか、という視点で物事を考える機会は減りつつありますので、基本はランディングページを主体に「どのページが検索流入を取れているか/リンクを獲得しているか」という切り口のみでレポートを出しています。

ページ毎の検索トラフィック

各ページのページタイトルと検索流入数、直帰率、CV数などのシンプルなレポートです。「詳細」をクリックするとそのページへの流入元キーワード一覧が見られます。

GAと同様のUIで、サクサク動く

ページグループ(任意で設定)毎の検索トラフィック

各ページグループの(以下、同上)

GAでいうところのコンテンツグループでまとめた検索流入集計

ページ毎の参照トラフィック

各ページのページタイトルと参照サイトからの流入数、直帰率、CV数などのシンプルなレポートです。「詳細」をクリックするとそのページへの流入元サイト一覧が見られます。SEOツールで参照トラフィックの項目を設けているのはシンプルに「どこからリンクされたかが分かるから」です。

※レポートフォーマットは検索トラフィックと同様のため割愛

ページグループ毎の参照トラフィック

各ページグループの(以下、同上、レポートも割愛)

参照元サイト一覧

どのサイトから流入があるか=リンクされたかを、全体、ソーシャルのみ、ソーシャル除外といった分類で出せます。が、個人的にはこれはちょっと改良したいです。

参照元一覧が出てくる。詳細をクリックすればそのサイトのどのURLからそれぞれどのくらいサイトに流入があったか知ることができる

新規の参照元URL/ドメイン

個人的には一番好きな機能かもしれないのですが、直近2週間とそれ以前の過去データとの差分で、「最近になって初めて得られた新しい参照元」データが一覧で出ます。現時点ではノイズが色々混じってしまいますが、それでもどっかのニュースサイトに取り上げられた、2chに参照された、知恵袋に載った、公式サイトがリンクしてくれた、とかそういうのがわかります。地味にかなり使えます。

ドメイン/URLどちらの単位でも出せる。feed系のサイトとかノイズが混じってしまうのが難点だが、じゅうぶん実用的。

改善サジェスト

これはRefractのロジックで抽出したものを「この辺もったいないのでもうちょっとなんか出来ないですかね」っていう雰囲気で出すレポートですが、ここは今後の改良の余地が多分にあるので、今後改修してもっと実用的なレベルに出来ると思います。

検索流入が多くて直帰が多いとか、検索流入が多くてCVが少ないとか、そういう区分でページやページグループを抽出し、改善するページやページグループの優先度づけに役にたつ。

PDFレポート出力

どちらかというとここまでに上げたレポート+α(過去期間との比較でページ毎のトラフィック増減など)がワンクリックでPDFレポートで出せるのがこのツールの最も便利な機能だと思います。

20~30枚ほどのPDFレポート。目次や表題なども出力されるため、共有用資料としても使える

データがたまると雰囲気としてはこんなの(実際にはデータが多いと25~30ページくらいになる)が1クリック、1~3分くらいで出力されます。一度出力したレポートは一定期間保持されます。

レポート出力画面。過去履歴が残っているため一定期間はリンクから何度でもダウンロード可能

ファイル名も分かりやすく出します(example_com-20160102-20160201 みたいな)のでどれがどれだか分からなくなった、などもないと思いますし、印刷もそのままいけます。

以上、一旦現時点でRefractでできることのサマリーをざっくり並べてみました。

Refractの費用

月額20,000円~100,000円(税抜)でプランが分かれています。小~中規模なサイトでPVが~数十万/月程度であれば、おそらくミニマムなプランで問題ないですし、大規模だったりPVが数千万以上になるようなサイトでしたらMAXプランがおすすめです。

※プランごとのデータ上限を考慮した目安としてはそのくらいということで、PV数などによる制限があるわけではありません。
※月間1億PV前後のサイトまでのデータは問題なく捌けていますがそれ以上の規模になると怪しいので~5000万PVという表記をしています。その規模のサイトで利用されたい方は念のためお問い合わせ下さい。

ライトプラン2万円、スタンダードプラン5万円、アドバンスドプラン10万円。キーワード登録数の上限やGoogleアナリティクスの解析データの保持期間などに差があります。

内容に変更がある可能性がありますので、詳細はリンク先にてご確認ください

今後の予定など

詳細は未定ですが、色々な要望や追加機能の案も引き続きありますので、順次実用性の高そうな機能から追加開発を行いつつ、軸はぶらさずに「SEOレポートのスタンダード」を目指します。

Refract:https://re-fract.net/lp/

有料だとなぁ、、無料で使う方法ない?という方もいらっしゃると思うのですが、当社のコンサルティングサービスをご契約頂いている企業様にはRefractは導入サポートなども含め全てコンサルティング業務の範囲内として無償提供していますので、是非これを機にご契約くださいますと幸いです。

※必要なコンテンツがあったら順次追加していきます

インハウスSEO支援ツール「Refract」有料版リリース、その使い方と便利機能を解説ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

GENKINGさん「Googleは使わない」発言から考える、プラットフォーム分散時代のSEO

Instagramでフォロワー84万人を誇るタレント・モデルGENKINGさんの「Googleでの検索はSEO対策されているから見ない(リアルじゃない)」という発言に対し、様々な意見が交わされています。

Googleは使わない、SEO対策しているから??Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」
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Twitterの反応

「ビジネスがInstagramに入ってたらそれってリアルなの?」という指摘はさておき、10代の検索行動が変わっている、ということは重要な発見かと思います。 ここについて、SEOに携わる者の立場から考えを整理してみました。

「リアル」じゃないとはどういうことか

様々な解釈がありますが、僕はここでいう「リアル」=「自分たちの感覚に近い」「信じられる、嘘がない」という意味だと捉えました。

”Instagramをやっているのは10?20代。『大人っぽい』ものはクリックしないと思うんです。どの会社でも若い子がいて、そういう子のほうが『リアル』を知っている。そういう子にSNSのマーケティングを任せないと『わー、大人がやってるんだな』と思ってしまう” ? ”僕の友だちは雑誌を買わなくなっている。雑誌は作られていてリアルじゃないんですよ。Instagramは好きなモデルの私服を見られたり、すごくリアル。” ? 引用:Googleは使わない、SEO対策しているから??Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」

Instagramは個人がやっている、顔が見える(投稿から人となりがイメージできる)。会社組織がやっていると人となりが見えないし、オッサン達がやっているから感覚が離れている。金の匂いがしてなんとなくうそ臭い。そんな感覚が読み取れます。 そういう意味では、検索して出てくる情報はInstagramのそれとは異なり、「リアルじゃない」という感覚があるのかもしれません。

人は自分の知る最適なプラットフォームで情報を探す

では、今後Google検索はInstagramなどのSNS内検索に取って代わられていくのでしょうか? ここについて、コミュニケーションプランニングのトップランナーであるさとなおさん高広さんのFacebook上でのやり取りがとても参考になったので引用します。

必読ですね。マーケティングはすべてバレている。そんなプレゼンを前の会社を辞める前にあるクライアントにしたことがあるんだけど、10代20代(特に砂一)は、裏で操作(SEOなど)されていたり、フィクションであるもの(リアルでないもの:広告…

佐藤 尚之さんの投稿?2016年3月3日

この投稿の中のお二人のコメントのやり取り。

今回の記事に関するさとなおさんと高広さんのやり取り

さとなおさんはユーザーの情報の捉え方の変化が重要であることを説き、高広さんは実際の検索行動の変化について現実的な指摘をされています。どちらも重要な視点です。

”もとから若い世代になるほどWeb検索はしてません。加えて、今の10代が現在のライフステージにおいてWeb検索を使わず、instagramを使ってるからといって、将来にわたってWeb検索をしないということはないと思います。むしろ、ライフステージごとに必要としている情報が違うゆえに、それぞれに合わせたプラットフォームが使われているのである、と考えるほうが無難でしょう。”

このコメントに集約されていますが、人はその人の知っている範囲で最も適切なプラットフォームで情報を探します。なので、ライフステージや目的によってほしい情報が変われば使用するプラットフォームが変わってきて当然といえます

実際、「本を買うならAmazonで検索する」「レストランを探すなら食べログで検索する」といった行為はInstagram以前から存在し、スマホとアプリの普及によってその傾向は加速しています。

検索という行為はGoogle上で行うのが当然というわけではない、という現実を再認識させてくれたのはGENKINGさん発言の重要な一側面だと思います。

Googleの強みは「ストック情報」を「適切に、すぐに」教えてくれること

ユーザー層の違いのほかにもGoogle検索とソーシャル検索の間には決定的な違いがあります。それは「フロー情報」を見るか「ストック情報」を見るかということです。

そもそもSNSは様々なつながりのあるユーザーどうしが交流するためのプラットフォームであり、情報発見のためのプラットフォームではありません。何兆ページ蓄積された世界中のWeb情報を総合して、適切なページをランキング付けしてくれるというシステムは、検索エンジン特有のものです。

Instagramは今春のかわいいワンピースの情報を教えてくれますが、人が日射病で倒れた時の正しい処置方法は教えてくれません。「正確で信頼できる情報がほしい」「すぐに使える情報が欲しい」といったニーズに応えるという意味では、Googleの右にでるものはありません。

Googleもシェアを奪われないよう努力を続けている

また、Googleはただ単にテキスト情報を出すだけではありませんし、中身の伴わないSEO施策に左右されるほど甘くはありません。「誰がいつどんなシチュエーションで検索しても、欲しい答えを最速で返せる」という理想を目指して開発を行っているのがGoogleです。

ペンギンアップデートパンダアップデートを始めとするスパム対策はもちろんのこと、ユーザーが検索した場所に応じたアルゴリズム開発(ベニスアップデート)、音声検索などの複雑なクエリに対応したアルゴリズム(ハミングバード)なども、ユーザー行動が多様化する中で適切な答えを返そうとするGoogleの取り組みです。

ある意味、Facebookを始めとするソーシャル時代のプラットフォーマーと、検索の全てを握ろうとし続けるGoogleとのプラットフォーム同士の戦いであると見ることもできます。

FacebookのInstagram買収、FacebookのInstant ArticlesGoogleとTwitterの提携なども、こうしたメディアとユーザーをめぐる戦いの延長だといえるでしょう。

プラットフォーム分散時代のSEO – 一つのプラットフォームにとらわれない、という発想が必要

これまでSEOに取り組んできた事業者はどうすれば良いのでしょうか。

「今すぐSEOをやめてInstagramに移行すべき」とは当然なりませんが、ユーザーとコンテンツの接触方法および信じ方が変化してきているということは再認識すべきでしょう。

Instagramの例を引くまでもなく、ユーザーと企業とのタッチポイントは複雑化しており、それらを前提としてマーケティングを実施する必要性は増しています。にも関わらず、「検索向けだけにコンテンツを作る」「ソーシャル向けだけにコンテンツを作る」といった、特定のプラットフォームにとらわれた情報発信がなされているケースが非常に多いです。というか、無意識のうちに偏った発想になりがちです。

  • そのコンテンツは誰にどう考えて欲しくて公開しているのか
  • どんな経路で発見されることを期待しているのか

こうしたことを一つ一つのコンテンツ作りにおいて丁寧に考える必要があります。何を前提とするかによっても、コンテンツの作り方は随分と変わってきます。まず情報を届けたいユーザーとそのシチュエーションがあり、それを実現するために検索が適切であれば、SEOも考えてコンテンツを作る。SEOは目的ではなく手段であるべきですが、偏って見られがちな傾向があります。

SEOは上位表示のための小手先の技術ではなく、「ユーザーに向けた情報をいかに検索から発見してもらいやすくするか」という発想と手法です。ユーザーの意識と行動の変化の理解や、ユーザーにどういった価値を届けるかといったコンテンツ発想は、今後のSEOの取り組みでは必須になってきます。GENKINGさんの発言も、「SEOへの理解が甘い」として看過するべきものではないでしょう。

【セミナーのお知らせ】
3月25日(金)「成果に結びつけるSEO設計とコンテンツマーケティング事例セミナー」を実施いたします。場所は渋谷です。残席ありますので、興味のある方はぜひご参加ください。

GENKINGさん「Googleは使わない」発言から考える、プラットフォーム分散時代のSEOナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

コンテンツマーケティングと相性が悪い企業と、その5つの理由

※本記事は、SEO HACKSで公開した記事を移植したものです。

コンテンツマーケティングと相性が悪い企業と、その5つの理由

こんにちは、コンテンツディレクターの成田です。

コンテンツマーケティング全盛のWeb業界ですが、これからコンテンツマーケティングをやろうか迷っている方や、実際に始めてみたものの、いまいちうまくいっていないと悩んでいる方は、意外と多いのではないでしょうか。

そこで今回は、コンテンツマーケティングと相性の悪い企業のタイプを挙げてみました。1つでも当てはまる方は、はたして自分の会社がコンテンツマーケティングを本当にやるべきか否か、改めて検証してみてはいかがでしょうか。

(1)ステマやブラックハット上等!という詐欺師タイプ

(2)100本がダメなら1000本という物量信奉者タイプ

(3)自社商品の宣伝をしないと気が済まない露出狂タイプ

(4)バイラルを狙いたい人気取りタイプ

(5)短期間で売上げを期待する先走りタイプ

では、1つずつ説明していきましょう。

(1)ステマやブラックハット上等!という詐欺師タイプ

ステマやブラックハット上等という詐欺師タイプ

昨年は心ないPR会社が営業資料にステマ(ステルスマーケティング)をやる旨、堂々と明記していたことが発覚して騒ぎになりましたが、このようなステマを推奨する企業やPR会社・広告代理店は後を絶ちません。

ユーザーを欺いてコンテンツの皮を被った広告を売りつける、という詐欺師まがいの行為をしている企業は、コンテンツマーケティング云々以前に、デジタルマーケティング業界から退場すべきでしょう。

しかし、彼らはなぜリスクを冒してまで、ステマに走ってしまうのでしょうか。それは「広告は嫌われ者」という意識が深く根づいているからです。

たしかに一般的にユーザーは広告を忌避します。しかし、ユーザーにとってもすべての広告が嫌われ者というわけではありません。広告にも「愛される広告」と「嫌われる広告」があるのです。

「愛される広告」とはすなわちユーザーの役に立ち、ユーザーに読みたい、見たいと思わせる広告です。

昨年あたりから注目を浴びているネイティブアドの中には、「愛される広告」をめざして成果を出している事例も増えてきました。実際、一部のメディアでは、通常の記事よりネイティブアドのほうがPV、滞在時間ともに3〜4倍読まれているという結果も出ています。

そして、ユーザーが求めてもいないのに強引に情報を押しつける広告が、ユーザーにとっての「嫌われる広告」。

CS放送やケーブルテレビのCFや郵便ポストに投函されるチラシ、リターゲティング広告などがその典型でしょう。

広告業界の人たちも企業も、「愛される広告」を作る努力をすればいいのですが、「愛される広告」を作るのは、もちろん「愛されるコンテンツ」を作るのと同様に簡単ではありません。

「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の論理で結果を焦ってしまうのでしょう。しかし「嫌われる広告」は、ユーザーの貴重な時間を奪い、苦痛を与えることになるのです。「ユーザーの利益を最優先する」コンテンツマーケティングの主旨からはほど遠いやり方といっていいでしょう。

そしてGoogleからのペナルティを受けるリスクを負ってでもブラックハット(人工リンク)にこだわり、上位表示を狙う企業。

コンテンツマーケティングの目的は「ユーザーに役立つ情報を提供する」ことですから、当然ユーザーを裏切る行為をする企業にコンテンツマーケティングをやる理由も資格もありません。

(2)100本がダメなら1000本という物量信奉者タイプ

スティーブ・ジョブズが残した名言のひとつにこんな言葉があります。

美しい女性を口説こうと思ったとき、
ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、
キミは15本贈るだろうか?
そう思った時点でキミの負けだ。
ライバルが何をするかは関係ない。
その女性が本当に何を望んでいるのかを、
見極めることが重要なのだ。

コンテンツ作成において「質」ではなく「量」を重視している企業は往々にして、二次情報の寄せ集めのコンテンツの配信に終始しがちです。
すると同じ業界・同じジャンルで同じような記事が氾濫することになります。これはユーザーが本当にほしい情報を探しても、どこにでもある質の低いコンテンツにしか遭遇できない、という状況を招きます。

安価で大量生産に向かいがちなコンテンツ作成は、自らその価値を貶める行為で、安かろう悪かろう、というコンテンツの大量生産の罠にハマっていくのです。

100本がダメなら1000本という物量信奉者タイプ

コンテンツマーケティングにおいても「質」か「量」か、と問われることはよくあるのですが、「量」がどんなに多くても「質」が悪ければ誰も読みません

「質」の良いコンテンツとは、ユーザーに求められ、役に立つコンテンツです。もちろん「質」の高いコンテンツが多くの「量」を確保できれば、それが理想です。しかし、予算は無限ではありません。

安く「質の悪い」のコンテンツを大量生産するのであれば、同じ予算で少なくても「質の高い」コンテンツを作るほうがユーザーの利益になることは間違いありません。

たとえば予算が10万円だった場合、Web上でかき集めて適当にリライトした体の1本1000円の質の低い記事を100本を提供することと、1本1万円で質の高い10本のオリジナルの記事を提供すること…どちらがユーザーの利益になるかは言わずもがなでしょう。

(3)自社商品の宣伝をしないと気が済まない露出狂タイプ

担当者レベルでコンテンツマーケティングを実施したいと言いながら、突然上司が出てきて、作成されたコンテンツに自社商品やサービスの情報が盛り込まれていない!と憤り、ひっくり返す企業も少なくありません。

自社商品の宣伝をしないと気が済まない露出狂タイプ

オウンドメディアで商品自体を紹介することに問題はないのですが、ユーザーは、商品を通して自分がどのようなメリットがあるかを知りたいのです。

自分の役に立てば、どの企業の商品であろうと構わないのです。企業が自社の商品を魅力的なものとして訴求するのは当たり前なので、ユーザーはそれを鵜呑みにはしません。

あくまでも客観的な情報がほしいのです。コンテンツマーケティングにおいては、「コンテンツ」=「広告」ではありません。「コンテンツ」=「ユーザーが求める情報」なのです。

(4)バイラルを狙いたい人気取りタイプ

バイラルとは英語で「伝染する」を意味し、口コミを利用し、低コストで顧客の獲得を図るマーケティング手法です。

バイラルを狙いたい人気取りタイプ

コンテンツマーケティングは長期戦です。瞬発力が求められる短距離走は得意としていません。
一方、バイラルコンテンツは瞬間的な認知獲得を得意としますが、長距離走は得意ではありません。時間をかけてユーザーとのエンゲージメントを醸成する目的には向いていないのです。

バイラルコンテンツを、認知獲得を目的にカンフル剤として組み合わせて使うことは手法の1つとして効果的です。しかし、バイラルコンテンツを作るとき、「なぜ」「何を」「誰に」届けるのか、という本来の目的を見失わないよう心がけることが必要です。

どうやったら「ウケるか」という手段ばかりに時間とお金を費やさないよう気をつけなければなりません。仮にバイラルに成功しても、「あの記事面白かったね! ・・・でもどこの企業だっけ?」と、肝心のエンゲージメントやコンバージョンにつながらない、という残念な結果に終わることも多々あるのです。

コンテンツマーケティングが絞り込んだターゲットに向けた施策を得意とするのに対し、バイラルコンテンツはターゲッティングを苦手とします。であれば最初からキャンペーンという認識でコンテンツを制作したほうが効率はよいでしょう。

(5)短期間で売上げを期待する先走りタイプ

コンテンツマーケティングは、時間のかかるマーケティング戦略です。短期間で認知獲得や売上げアップを狙うのであれば、やはりキャンペーンや広告を出すほうが効果的でしょう。

ただし、競争が激しい市場になればなるほど、費用対効果も悪くなります。それを「コンテンツは広告ほどお金がかからない」という理由で始めて、広告的な効果を期待するのは、大きな間違いです。

コンテンツマーケティングは、ECであればコンバージョンが計りやすいものの、基本的にはユーザーとのエンゲージメントを目的に中長期的な戦略にのっとって進める施策なのです。

短期間で売上げを期待する先走りタイプ

では、エンゲージメントの成果とは何でしょう。

PVやUUやいいね!数は「成果」を計るうえでの「指標」ではありますが、「成果」ではありません。重要なのは、コンテンツマーケティングを実施する前に何を成果にするかを、十分考えておくことです。

エンゲージメントの成果を考えるときに、参考になるのがSMARTゴールという考え方です。
それぞれの指標の頭文字をつなげてSMARTと呼びます。

■Specific(具体的に)
「なぜ」「何を」「誰に」が具体的かつ明確であること。

■Measurable(測定可能か?)
目標の達成度合いが担当者にも会社にも判断できるよう、その内容を定量する。

■Achievable(達成可能か?)
理想論や願望ではなく、その目標が現実的に達成可能な内容であること。

■Relevant(経営目標に関連しているか?)
会社の利益につながるもので、実現する必要性のあるものであること。

■Timely(時間設定をしているか?)
いつまでに目標を達成するか、その期限を設定すること。

コンテンツマーケティングを実施するにあたって、短期間での売上げをKGIとするのは、因果関係の検証が難しいため、あまり現実的ではありません。

※KGIとKPIの設定についての詳細はこちらの記事をご参照ください。
「コンテンツマーケティングで予算を無駄遣いしないためにやっておくべきこと」

しかし、必ずしも売上げだけをKGIにする必要はないのです。少なくとも、上記のSMARTゴールを踏まえておけば、目標を見失って迷走することは避けられるでしょう。

自社が「なぜ」「誰に」「何を」を伝えるのか、明確でないならば、改めてコンテンツマーケティングをやるべきか、やるならどうすればよいかを議論を重ねたうえで実施してみるべきです。

コンテンツマーケティングのKPI例・ターゲット・評価・ポイント

以上、「コンテンツマーケティングと相性が悪い企業と、その5つの理由」をご紹介しました。

最後に、検討したうえでコンテンツマーケティングを実施することになったとき、パートナーを探す際に注意しておきたい、“なんちゃってコンテンツマーケティング”についてつけ加えておきます。

リスティング広告やSEO対策による効果が頭打ちになってきたことで注目されてきたコンテンツマーケティングですが、現状は多くの“なんちゃってコンテンツマーケティング”が蔓延っています。

“なんちゃってコンテンツマーケティング”とは、コンテンツ不在のコンテンツマーケティングです。

マーケティング施策をあれこれ謳っているものの、肝心のコンテンツには知らぬ顔。これが現状です。わたしのところにも「コンテンツマーケティングが得意というから任せたら、クラウドソーシング頼みで雑な薄っぺらいコンテンツがあがってきて困った」という声がときどき届きます。

あなたがコンテンツマーケティングを始めてみたいと思い、パートナーを探す場合は、まずその企業がコンテンツをどのように制作するか、体制を確認してください。社内制作なのかクラウドソーシングなのか。ライターを多く抱えているとアピールするなら、彼らをコントロールする編集者(コンテンツディレクター)はいるのかどうか。

そして、実際に作成することになったら、どういうプロセスを踏むのか、その企業は説得力のあるコンテツを自社で制作しているかなど、念入りにチェックすることをおすすめします。

コンテンツマーケティングはマーケティング手法の1つですが、その主役はやはり「コンテンツ」なのです。

コンテンツマーケティング関連記事紹介


イラスト・タナカケンイチ

コンテンツマーケティングと相性が悪い企業と、その5つの理由ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。